日本ペイント株式会社(本社:東京都品川区、社長:喜田 益夫)は、重防食用分野で、さび面対応弱溶剤形高遮断性変性エポキシ樹脂下塗り塗料「ダンジオーラE下塗」、高遮断性塗料用弱溶剤厚膜形ウレタン樹脂上塗り塗料「ダンジオーラU上塗HB」を販売開始した。
本システムは、塗り替え周期延長とコスト低減への貢献を目指し開発した省工程塩害対策システムである。
また、本下塗り塗料には株式会社京都マテリアルズ 代表取締役 山下 正人氏(大阪大学招聘教授・工学博士)と協働開発した「高防食高遮断・さび転換機能・残存塩分適性技術」が採用されている。
■特長
- 腐食因子の侵入を抑制する「高防食・高遮断」機能
従来品と比較し、水や酸素、塩分等の腐食因子が透過しにくい塗膜構造を実現した。
メカニズムとしては、経時で透過してきた水蒸気に特殊顔料が溶出することで、その成分が樹脂と疑似的に結びつき、緻密な塗膜となることで腐食因子の透過をさらに抑制する。
加えて、経時により、塗装初期の状態よりも遮断性が向上する技術が採用されていることから、塗り替え周期の延長を実現し、ライフサイクルコスト低減に貢献する。
- 素地調整時間削減に貢献する「さび転換」機能
素地調整でさびを除去しきれないような環境においても早期にさびを安定構造に変化させ、優れた防食性を発揮する、革新的なさび転換技術を開発した。
- 素地調整時間削減に貢献する「残存塩分適性」
さび安定構造化のプロセスでは、残存塩分も同時に取り込まれることで、残存塩分の許容量が大幅に拡大した。
さらに、上記特長および下記により、省工程を実現する。
- 工程数と塗料使用量削減により、環境負荷低減に貢献する「薄膜・省工程」
従来、塩害仕様では腐食因子を遮断したい考えから、膜厚と塗り回数を確保する4工程が主流である。
本システムは高遮断機能を有するため、2工程に削減することができ、下塗り1回塗りで、2回塗りと同等の効果を発現し、さらに上塗りは厚膜化することで中塗り工程を削減する。
これにより下塗りおよび上塗りを合わせた膜厚が薄くなるため、使用塗料量の削減につながり、環境負荷低減に貢献する。
■問い合わせ先
日本ペイント株式会社
http://www.nipponpaint-holdings.com