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横浜市、AIを活用した水道管路更新計画策定へ~東亜グラウト工業、オプティマティクス社と連携~

2025年6月16日 分類: 土木系

横浜市水道局は、東亜グラウト工業株式会社(本社:東京都新宿区、代表取締役社長:山口乃理夫)、およびスエズグループ傘下の米国オプティマティクス社と連携し、AI遺伝的アルゴリズムを活用した管路更新計画最適化ソフト「アセットアドバンス」と、管網解析モデル最適化ソフト「オプティマイザー」を試行導入し、水道管路の耐震化計画・更新計画を進めていく取り組みについて公表した。
 
■概要
両ソフトを連携させた形での耐震化・更新計画策定は、世界でも前例のない取り組みで、横浜市が保有する水道施設の膨大な属性データや解析結果をAIで評価・分析することにより、「震災時の断水戸数の最小化」を目的とする市の耐震化計画と、管路の老朽化対策を並行して、効率的かつ効果的に進めることを目的としている。
従来の実務経験に基づく判断に加えてAIを活用することで、より精緻な被害予測や最適な更新計画の立案が期待できる。
 
山岡秀一・横浜市水道局長は「大地震発生時の断水戸数など、被害予測を定量的に行える技術は、限られた財源の中で効率的・効果的な管路更新計画を策定するために不可欠です。市民の財産である水道施設の最適な更新計画策定に向けて、両社と協力して実証実験を進めていきたい」と述べた。
 
東亜グラウト工業は「地方創生・地域再生の一翼を担うまちのお医者さん」となることをパーパスに掲げ、インフラの老朽化診断から設計・施工・維持管理までを包括的にサポートする「TMC(トータル・メディカル・システム)」を展開している。
山口社長は、「オプティマティクス社との連携を強化し、管路の老朽化と耐震化を考慮した最適な更新システムを構築します。このシステムを横浜市のフィールドで実証し、災害に強く持続可能な水道システムの全国モデルとなるよう努めます」と語った。
 
オプティマティクス社は、水道インフラの最適化に特化したソフトウェアを提供するグローバル企業。
Joshua Cantone CEOは、「日本市場は当社にとって戦略的な成長拠点であり、今回のプロジェクトは、当社のソフトウェアの革新的な活用方法を示すものです。気候変動や地震リスクの高まりを背景に、水道インフラの効率的・効果的な管理ニーズは世界的に高まっています。横浜市民の皆さまが水道への信頼を維持できるよう、持続可能な計画の最適化に貢献できることを楽しみにしています」とコメントした。
 
今回の実証実験を通じて得られた成果は、今後の横浜市における水道管路更新計画策定に反映されるだけでなく、全国の自治体における水道事業の効率化・高度化に貢献することが期待される。
 
 
 
■問い合わせ先
東亜グラウト工業株式会社
https://www.toa-g.co.jp/

最終更新日:2025-06-16



 


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