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書籍版「建設ITガイド」に掲載した特集記事のバックナンバーです。

みつもりランド8

2015年4月27日

 
みつもりランド8
 

概要

①作業効率をアップさせる使いやすい画面構成。
②材工分離、複合単価、混合積算に完全対応。
③材料検索を容易にした調査および抽出機能。
④単価作成、丸め、シミュレーション等の金額調整機能多数。
⑤豊富な見積書出力タイプと役立つ管理帳票。
⑥請求と回収履歴をサポート。
⑦PDF、CSV等の入出力機能装備。
⑧多様な材料データを複数用意。
⑨Windows 8対応
 
 
 

みつもりランド8

標準価格(税別):98,000円
 
(株)エヌアイエス
Tel.0997-54-1319
 
 
 
【出典】


建設ITガイド 2015
積算資料単価データベース他提携ソフト
建設ITガイド2015
 
 



見積工助

 
見積工助
 

概要

「見積工助」は、20年以上の実績を持つ給排水衛生・空調・電気設備向けの見積積算システム。
長年の実績に基づいた扱いやすい操作性と、きめ細かな設定データによる高度な自動積算(計算)を両立させている。
さまざまなケースに応じたデータや積算方法をあらかじめ登録しておくことで、物件入力時(見積書作成時)には、
容易に積算検討を行うことが可能。
 
 
 

見積工助

標準価格(税別):42,000円~(1年間の使用料)
 
(有)エスエスシー
Tel.0248-94-6033
 
 
 
【出典】


建設ITガイド 2015
積算資料単価データベース他提携ソフト
建設ITガイド2015
 
 



土木積算システム TechnosV2

 
土木積算システム TechnosV2
 

概要

積算本来の目的である積上げ処理における高い操作性、高速性はもちろんのこと、工事価格シミュレーション、実行単価算出、
電子設計書(Excel、PDF形式)取り込みなど、さまざまな機能を提供する。
さらには外部ソリューションとの連携により土木実務のための施工計画、工程管理、写真管理、出来形管理、
原価管理など土木建設業務全般を広く支援する。
 
 
 

土木積算システム TechnosV2

標準価格(税別):オープン
 
(株)テクノ
Tel.0596-35-0141
 
 
 
【出典】


建設ITガイド 2015
積算資料単価データベース他提携ソフト
建設ITガイド2015
 
 



実録!土木現場におけるタブレット活用《後編》

 

株式会社 大本組
浅賀 泰夫

 

iPadでCADデータを扱う

現場や発注者事務所などで打合せを行っていると、現場における平面的な距離を知りたい時がある。
iPadのアプリにもCADファイルを開くことのできるアプリが複数あるため、こんな時に便利に使うことができる(図-5)
 

図-5 CAD上で距離を測定

図-5 CAD上で距離を測定


 
当現場ではインテリジャパン社製のフリーアプリ「IJCAD」を使用している。
当社ではAutoCADが標準ソフトとして配布されているが、この「IJCAD」はAutoCADファイルと完全互換なので、
開くことも編集後に保存することもできる。
もちろんオートデスク社からもiPad用のアプリが用意されているが、アプリを比較し、動作と使用感から、導入アプリを決定した。
 
「IJCAD」でファイルを開く場合、残念ながら直接現場事務所のサーバーを見に行くことができないため、
前述したサーバーアクセスアプリを経由してファイルをダウンロードしてから「IJCAD」に受け渡して開いている。
一度開いたファイルはiPad本体に保存することも可能だ。
iPad用アプリでは、寸法採りはもちろん、簡易な編集機能も備えているうえ、3Dにも対応している。
 
 

3Dモデルを「Google Earth」に表示して、完成形をイメージ

最近は、3Dモデルを作成している現場も増えていることだろう。
3DモデルをiPadで表示することにより、もっと施工に役立たせることができる。
 
現場では、2D上の紙に書かれている複数の図面を頭の中でひとつに組み合わせていることは言うまでもないが、
人それぞれの頭で浮かべた3Dイメージは見ることもできないし、
複数人がイメージすれば、同じものでも異なってイメージしている場合もある。
そんな今までの現場でのわだかまりを払拭することが可能になるのが、3Dモデルである。
 
当現場では、まず3Dの完成モデルを座標や標高に従い作成した。
これにより、橋脚の形状や特徴、杭の形状や深さなど、複数の図面を見なければならなかったものが、
ひとつのモデルで全て確認することができるようになる。
橋脚を並べることにより、特徴を一目で紹介することもできる(図-6)
 

図-6 杭も含めた橋脚の3Dモデル

図-6 杭も含めた橋脚の3Dモデル


 
また、地図上にモデルを配置することで、よりリアルな完成形を確認することが可能だ。
現場が地盤情報の少ない地方なこともあり、今回はGoogle社から無料で提供されている「Google Earth」を使用して、
モデルを配置してみた(図-7)
 
図-7 「Google Earth」に配置した3Dモデル

図-7 「Google Earth」に配置した3Dモデル


 
既設の構造物(当現場では既設高速道路)との離隔が少ないことが一目で分かり、
施工ヤードを考えると、さまざまな問題点が見えてくる。
複数の人で問題点を話し合うときも、同じイメージで話をすることができ、
他人が取り上げた問題点もモデルと合わせると共通認識を時間かけずに持つことができる。
 
さらに、自分のいるところからの完成イメージを表示することが可能なため、AR(拡張現実)的な使い方をすることもできる(図-8)
 
図-8 高速道路走行車から見たモデル

図-8 高速道路走行車から見たモデル


 
「Google Earth」では、ARの機能がないため、手動での表示設定が必要だが、
AR機能を備えたアプリであれば、iPadのカメラで映し出された現実の映像の上に3Dモデルが重なり、
iPadの移動や向ける方向によって、完成イメージをよりリアルに確認することができる。
初めて現場を見る人には、図面などの設計図書を見ることなく、現場のイメージを瞬時に確認することができる。
もちろん新規入場者教育資料としても有効だ。
 
 

キーボードを利用して、その場で議事録を作成

iPadのスクリーンキーボードで文字を素早く入力するには限界があるが、外付けキーボードを使用することにより、
会議や打合せを行いながら、その場で議事録やメモを作成することが可能となる。
 

図-9 外付けキーボード

図-9 外付けキーボード


 
外付けキーボードには、私が購入したはめ込み式のスタンドの他、
スタンドが別になっているタイプなどさまざまなスタイルが販売されている。
本体とはBluetoothで接続され、バッテリーが内蔵されているタイプがほとんどなため、
接続ケーブルや電源コードなどが必要になることはない。
キーボードのバッテリーもmicroUSBケーブルで充電できるタイプが多く、
使用状況にもよるが、数日間の使用にも耐えられる。
 
さらに、iOS8 からは、別の日本語変換アプリを組み込むことが可能となったため、
日本語変換で有名なATOKを導入することにより、ストレスのない日本語入力が可能となった。
 
 

現場で使いやすいスタイル

 

図-10 iPadの破損

図-10 iPadの破損


 
今までアプリの話をしてきたが、過酷な建設現場で使用するには、やはりカバーの利用が不可欠だろう。
iPad用のカバーも無数に登場しているが、現場に出て何度も使うことがあるなら、太めの肩ひもがついて、
背中に回せられるタイプが便利だ。
使用するときに背中から回して、そのまま開くことができる。
 
ここでは、大成建設が開発した「Field Pad オリジナルiPadケース」を写真に挙げているが、
同様な対応は他社からも発売されているので、好みに合ったものを選ぶとよい(図-11)
 
図-11 使いたいときに回せて便利なiPadケース

図-11 使いたいときに回せて便利なiPadケース


 
5,000円程度から1万円ちょっとといったところが相場となっている。
他では、LIFEPROOF社の「iPad Air frēCase」を使用している。
このタイプは、ガラス面にビニールシートが来ないため、閲覧性や操作性に優れている。
ガラス面の脇に密着することで防水性を保っているため、ガラス保護シートを貼り付けると、防水性に問題が生じる(図-12)
 
図-12 液晶面が露出される防水ケース

図-12 液晶面が露出される防水ケース


 
現場でも使用するが、現場事務所や発注者事務所などでの利用が多い場合は、Apple社純正のカバーなどスマートなものでもよい。
私の場合、防水のワンショルダーバッグにiPadをしまい、必要な時にだけ取り出して使用している(図-13)
現場での使用頻度を見ながらケースを変えていこうと思っている。
 
図-13 ワンショルダーバッグに収納したiPad

図-13 ワンショルダーバッグに収納したiPad


 
現場での操作にはタッチペンがあると意外と便利に利用できる。
最近ではスマートデバイスを操作することができる手袋や軍手が登場しているが、
タッチペンを使用した方が確実な操作を行うことができる。
タッチペンにもさまざまなものが登場しているが、大事に使うことができるなら、3000円から1万円弱と少し高価だが、
静電発生機能付きのタイプが、ペン先が細く、軽いタッチで操作することができるので、おすすめだ。
 
図-14 静電発生機能付きタッチペン

図-14 静電発生機能付きタッチペン


 
 

最後に

土木現場の場合、建築現場のように同じスタイルでの作業ステップが少ないため、
専用のアプリを導入することが難しいと感じている。
ExcelやPDFの調書に赤書きするアプリやPDF図面を素早く見ることができるアプリ程度なら共有できるが、
配筋検査や仕上検査アプリなどは残念ながら共用することができない。
分厚い書類や図面などを持ち運ばずに済むだけでもメリットはあるが、
端末の活用によって現場での施工管理がもっと省力化されるべきであると考えている。
今の業務スタイスに固執することなく、使用するハードウェアに合わせて、
業務のスタイルを変えていくことも考慮する必要があると考えている。
 
 
 

実録!土木現場におけるタブレット活用《前編》
実録!土木現場におけるタブレット活用《後編》

 
 
 
【出典】


建設ITガイド 2015
特集3「建設ITの最新動向」
建設ITガイド 2015
 
 



実録!土木現場におけるタブレット活用《前編》

 

株式会社 大本組
浅賀 泰夫

 


 
昨年度、遅ればせながら当社でもスマートデバイスの導入について、検討が始まり、下準備が進められてきた。
そして今年度に入り、ソフトバンクとauの「iPad Air」および「iPad mini」の導入が始まり、
管理部門と施工現場での実証実験がスタートしたところである。
今回はその中でも、日本では業界的にも導入が遅れている土木施工現場でのiPad活用事例を含めて紹介する。
 
 

セキュリティについて

まずは、どうしてもこのセキュリティから解決しなければならないのだが、すでに導入している各社の事例を調査し、
システムの構築とセキュリティ管理方法を確立した。
現在のところ、端末は会社からの貸与とし、私物端末からのアクセス(BYOD)は許可していない。
貸与している端末は、保険込みのリース契約とし、通信料金と含めて現場への振替を行う予定である。
 
端末の管理は、リース提供会社の一般的なMDM(モバイルデバイス管理)を採用しているため、
端末を紛失した際は、社外の管理センターに連絡することで、遠隔操作にて端末データの削除が行われる。
社内との通信にはVPN接続にて行うため、VPN接続アプリの認証を行わなければ、社内データの閲覧を行うことはできない。
VPN接続には他OSにも対応している「どこでもコネクト」を使用している。
また、貸与した端末は業務専用としているため、テザリングは不可能としているが、
アプリのインストールは自由に可能な状態としている。
 
 

社内ツールの利用

まずは社内ツールの利用だが、現在iPadから社内ツールへのアクセスは、標準のブラウザーアプリ「Safari」を利用している。
当社のグループウェアは、もともと「Internet Explorer」を対象にしているため、
一部表示できない箇所があり改良が必要な状態にある。
ほとんどのツールは、iPadなどのスマートデバイス登場前の、パソコン文化ツール群なので、
これからの時代に即したものへとスタイルを変化していく必要がある。
 
現在のところ、iPadで表示できないツールへのアクセスは、マイクロソフト社の「RDClient」を利用して、
自分のパソコンをiPadから遠隔操作することで対応している。
 
 

意外と活用シーンのあるGoogleのストリートビュー

一般的なアプリとして認識度の高いGoogle社の「Google Maps」、これが意外と便利に使うことができる。
新規に赴任した現場の場合、土地勘のない場合が多いため、地図アプリは非常に重宝する。
GPS機能により現在位置を確認できるため、ルート案内や現地調査にも役立つ。
 
また、打合せや書類作成時に役立つのが、「Google Maps」から開くことのできるストリートビューだ。
Google社がカメラを複数積んだ専用の撮影用車を走らせて、あたかもそこに自分がいるかのような映像を見ることができる。
「市道脇の構造はどうなっていたか」とか「あそこはU字溝の蓋はかかっていたか」なんていう時に、
実際に現場を見に行くことなく手元で確認することができる。
特に車を止めることができない高速道路のストリートビューは非常に重宝している。
また、撮影された時期を確認することも可能なため、過去の状況を知ることもできる。
打合せなどで、説明する際にも、百聞は一見にという通り、イメージを直接説明することができるため、
スムーズな打合せを行うことが可能だ。
 

図-1 高速道路上のGoogleストリートビュー

図-1 高速道路上のGoogleストリートビュー


 
 

社外クラウドを利用せず現場サーバーに直接アクセス、直接アップロードも

当社の現場では、回線スピードの影響もあり、各現場にそれぞれNASなどのデータサーバーを設置しているケースが多いため、
VPN接続によって、直接データサーバーにアクセスすることが可能となっている。
これにより、社外のクラウドサービスを利用する必要がないため、
クラウドサービスを利用することの欠点(セキュリティの確保や通信速度、同期のタイミングなど)を心配することなく、
常に最新のデータを現場や発注者事務所など、どこでも閲覧することができる。
もちろんファイルを端末からアップロードすることも可能だ。
さらに、当該サーバーへのアクセス権があれば社内にある他のサーバーへのアクセスも可能となる。
 

図-2 FileExplorerを用いたサーバーへのアクセス

図-2 FileExplorerを用いたサーバーへのアクセス


 
サーバーへのアクセスに利用しているアプリは、Steven Zhang社の「FileExplorer(500円)」を使用しているが、
SMBでの接続が可能であれば構わないので、対応したアプリは多い。
 
 

ファイル閲覧アプリと手書き編集アプリ

前述した「FileExplore」でもひと通りのファイルの閲覧が可能だが、Good.iWare Ltd.社の「Good Reader(500円)」を導入し、
閲覧頻度の高い仕様書や設計図面等に関しては、通信速度に影響しないように、
フォルダごと同期して、端末にファイルを保存している。
検索が利用できるため、ペーパーでの仕様書よりも便利に使うことができる。
また、これを用いて図面の最新版管理を行うこともできるため、QMS(品質マネージメントシステム)にも一役買うことができる。
 
クラウドサービスのように時間差がないため、作成途中のファイルも最新の状態で見ることができる。
さらに「Good Reader」からもファイルを事務所サーバーにアップロードすることもできるため、
計画書の修正項目などを赤書きしたファイルを保存し、メール等で周知することも可能だ。
現場では、若手職員が基準点設置位置の打合せ結果をPDFファイルに赤書きし、メールにて周知していた(図-3)
 

図-3 現地での打合せメモをアップロード

図-3 現地での打合せメモをアップロード


 
同期機能(Sync機能)を応用すれば、施工中の各種検査時の帳簿にも役立たせることができる。
現場の日常検査で必要な書類をPDFで作成しておけば、現場で直接手書きにて書き込み、帳簿を完成させることもできる。
後で述べるタッチペンを活用すると文字も書きやすい。
 
手書き編集アプリとしては、Meta-Moji社の「Note」が便利に使える。
FileExploreやGoodReaderでデータサーバー上のファイルを開いてから、「Note」に受け渡して開くこともできる。
これらの手書き編集アプリを利用して、現場からの連絡メモや巡視での指摘事項に使うこともできる。
次図は、撮影した写真を貼り付け、手書きでメモ書きしたもので、作成するのに数分しかかからない。
 
図-4 「Note」にて手書きした連絡事項

図-4 「Note」にて手書きした連絡事項


 
 
 
 

実録!土木現場におけるタブレット活用《前編》
実録!土木現場におけるタブレット活用《後編》

 
 
 
【出典】


建設ITガイド 2015
特集3「建設ITの最新動向」
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