建設現場の「燃料消費量・CO2排出量見える化システム」でICT施工StageⅡのDX・GXを同時に実現
建設業界ではICT施工StageⅡが始まり、施工プロセス全体でのデータ活用が本格的に推進されつつある。
特に燃料消費量やCO2排出量の可視化と削減も重要なテーマの一つであり、このニーズに応えるシステムが「燃料消費量・CO2排出量見える化システム」である。
このシステムは、建設現場で稼働する建設機械やダンプトラックの稼働データを詳細に計測し、効率化と環境負荷低減を実現するものである。
燃料消費量可視化がもたらす効果
従来、施工現場での燃料消費量やCO2排出量は、給油伝票や概算によって把握されることが一般的だが、こうした方法では正確な燃費や作業別の燃料消費量が分からないため、現状を分析して改善を行うための具体的な指針を得ることが困難であった。
燃料消費量・CO2排出量見える化システムは、施工現場で稼働する建設機械やダンプトラックの稼働データをリアルタイムで計測し、 EARTHBRAIN社の「Smart Construction Whiteboard」に連携して見える化することで、施工現場で発生する燃料消費量・CO2排出量や環境負荷を把握できる。
取得したデータを分析することにより、施工現場では燃料コストの削減やCO2排出量の低減に向けた具体的なアクションを実行することが可能である。
例えば、アクセル操作が過剰である場合、それが燃料消費量やCO2排出量の増加につながることがデータから特定する。
この情報を活用して、効率的な運転方法への改善を図る。
計測データと可視化の仕組み
本システムは、建設機械やダンプトラックの以下のような稼働データを計測する。
・燃料消費量(L)、燃費(km/L、L/h)稼働時間
・エンジン回転数、アクセル開度
・GNSSセンサーによる位置、方角、速度
・油圧ショベルの作業内容(掘削、走行、旋回など)の判定
これらのデータは「Smart Construction Whiteboard」に表示される。
1秒間隔で計測されたデータが最速10分おきに自動集計され更新されるため、問題への即時対処や継続的な改善のきっかけとなる。
シンプルで導入も簡単
データの計測には、株式会社テクトムの車両情報取得端末GX700NCをベースとした専用端末を使用する。
建設現場で使用される車両の通信規格に適合するようにソフトウエアを追加した。
この端末を建設機械やダンプトラックのCANコネクタに接続し、燃料消費量やエンジン回転数といったデータを1秒ごとに計測し、10分間隔でEARTHBRAIN社のサーバーへ送信する仕組みである。
端末の設置は簡易であり、動作確認を含めて約30分で完了する。
また、CANから給電されるためバッテリーの心配をする必要がなく、内蔵SIMカードを用いるため携帯電話の通信エリア内であればどこでも利用可能である。
さらに、さまざまなメーカーのダンプトラックや油圧ショベル、ブルドーザーなど幅広い車種に対応している。
また、導入時は必要に応じて専門スタッフがサポートを提供する。
事前調査やトライアルも実施
ICT施工StageⅡの浸透とともに、施工現場の効率化と環境負荷低減は今後ますます重要なテーマとなる。
本システムの導入前に、使用する建設機械やダンプトラックが本システムに対応しているかの調査も実施している。
また、トライアルに関する相談も受け付けている。
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株式会社EARTHBRAIN
https://www.earthbrain.com/
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