建設ITガイド

注目ソフトPickUp

CIMやBIMをはじめCADや土木、建築、積算、電子納品などの各分野における注目ソフトウェア、ITツールを紹介しています。

快測AR

株式会社建設システム

ARで見る未来の現場 現実世界に3Dモデルを融合

 
現実世界の工事現場にタブレットを通して3Dモデルを投影することで、誰でも施工物の形状をイメージできるのが、建設業向けAR(拡張現実)アプリケーション「快測AR」である。
3Dモデルを介してイメージを共有することで、これまで施工前や施工中に伝えづらかった施工物の確認や作業説明、発注者や近隣住民などへの状況説明を確実に行うことができる。
 
また、「快測ナビAdv」と連携することで、高精度な3Dモデルの位置合わせを実現する。
 
 

進化する施工DX

 
情報化施工から始まり、i-Construction、BIM/CIMなど、建設土木業界にも近年3Dデータが普及してきた。
3Dデータ活用の大きなメリットは見える化である。
これまでの2D図面に変わり、施工物がPC上で見える化することのメリットに気付き始めたが、昨今ではさらに進化し、デジタルツイン、バーチャル現場など、見える化も多様化している。
そして今や建設業界でもVRやARが活用され始めている。
 
国土交通省直轄工事においては、2023年度より小規模工事を除く全ての工事でBIM/CIMの原則適用が行われている。
BIM/CIMの原則適用の概要は、工事ごとに発注者が活用目的を明確にし、受注者が3Dモデルを作成・活用する。
活用目的の設定は、工事特性に応じて義務項目・推奨項目から選択するのだが、推奨項目は視覚化による効果の他、3Dモデルによる解析など高度な内容を含む活用目的である。
推奨項目は、一定規模・難易度の事業において、発注者が明確にした活用目的に基づき、受注者が1個以上の項目に取り組むことを目指している。
この推奨項目例として、3Dモデルと位置情報を合わせ、AR、レーザー測量等と組み合わせて出来形の計測・管理に活用することが示されているのである。

 
 

業界初、3Dモデルを簡単・高精度に投影

 
一般的にARを利用し現場に3Dモデルを投影する場合、正しい位置合わせが求められる。
「快測AR」は、2種類の位置合わせ手法に対応している。
 
まずは現場の既知点座標を使った簡易2点合わせである。
2点の座標を「快測AR」に設定し、1点目の基準点を「快測AR」で指定。
あとは2点目の参照点に方向を合わせて確定するだけで、簡易的に位置合わせを行うことができる。
 
さらに高精度なmm精度の位置合わせ手法が、KENTEMマーカーと「快測ナビAdv」を利用した位置合わせである。
手順は、まず任意の箇所にKENTEMマーカーを配置し、「快測ナビAdv」でマーカーの中心を観測する。
観測した座標値が「快測ナビAdv」にQR表示されるため、QRコードを「快測AR」で読み込む。
その後、現場に配置したKENTEMマーカーを「快測AR」で自動認識させることで、1点目の位置を設定する。
2点目は、トータルステーションや電柱などの見通せる参照点の座標の方向に合わせて設定。
こうすることで、簡単に高精度なmm精度の位置合わせが行える。
 
投影後は、ただ3Dモデルを重畳するだけでなく、透過度の調整やレイヤー管理による3Dモデルの部分的な表示/非表示、オクルージョン機能を有効にすることで、現況を認識して物体の前後関係を加味したより自然な表現も可能。
さらに地中や壁中に穴を開けて覗くように確認ができるホールモード・スコープモードも新たに搭載されている。

 
 

アイデア次第で広がる活用

 
ARは、現実世界にデジタル情報を重ねて表示するため、完成形やプロジェクトの進捗を視覚的に体験できることが特長である。
そのため、3Dモデルを3D CADやBIMと組み合わせ、実際の現場に重ねて計画構造物と現況の取り合いや、景観とのマッチングを視覚的に確認することもできる。
そのため融合性を高めることができ、地域住民との合意形成にも役立つだろう。
 
ARの活用は、現場の状況をリアルタイムに把握し、それを基に迅速な意思決定を行うことを可能とする。
計画時点で完成形やプロジェクトの進捗を視覚的に確認したり、建設作業中に図面情報だけでは把握できない現場環境の危険を察知したりすることも可能である。
また、可視化された完成イメージの共有は、現場のスタッフによる生産性向上に寄与し意見交換を活発化させる。
 
「快測AR」は、オクルージョン機能を搭載しているため、物体の前後関係を認識し、配置した3Dモデルをより自然に投影してくれる。
また、3Dモデルは実寸表示だけでなく、好みの大きさで配置できるため、現場に行かずとも事務所の机などに投影し、完成イメージを共有しながら打合せを行うこともできる。
 
「快測AR」は、アイデア次第でさまざまな活用が期待されるARを、手軽に建設現場に取り入れることのできるシステムである。

快測ナビとKENTEMマーカー
快測ナビとKENTEMマーカー
ホールモード
ホールモード

 
 
 

標準価格(税別)

 
年額36,000円 /1ライセンス
 
株式会社建設システム
Tel.0570-200-787(音声ガイダンス1)
https://www.kentem.jp/product-service/ksar/
 
動作環境
ホームページ参照


最終更新日:2025-05-28




新製品ニュース

木造建築物構造計算システム「KIZUKURI Ver9.0」をリリース木造建築物構造計算システム「KIZUKURI Ver9.0」をリリース


建設ITガイド 電子書籍 2025版
建設ITガイド2025のご購入はこちら

サイト内検索

掲載メーカー様ログインページ



  掲載をご希望の方へ


  土木・建築資材・工法カタログ請求サイト

  けんせつPlaza

  積算資料ポケット版WEB

  BookけんせつPlaza

  建設マネジメント技術

  一般財団法人 経済調査会