構造設計にBIMを。進化を続ける新しい構造BIMソフトウエア
「SIRBIM」(サービム)は、SIRCADの機能を刷新し、2023年6月にリリースされた構造BIMソフトである。
2024年7月にはSIRBIM Ver.2を公開し、さらなる機能追加を組み込み日々進化している。
SIRBIM/入力(基本システム)
各種一貫構造計算データをSIRBIMへ読み込み、配置編集(レベル、寄り、フカシなど)を行うほか、計算ソフトで入力がない場合に鉄骨造の壁組部材(間柱、耐風梁など)の配置や編集を通して構造BIMモデルを作成する。
また、ST-Bridgeデータとの入出力を搭載することで幅広いデータ連携が可能である。
さらに、設計変更へも柔軟に対応するため、下図に示す差分更新機能を搭載しており、SIRBIMで配置部材ごとに GUIDを保持できることを利用して設計変更部材のみを上書き更新する機能である。
SIRBIM/リスト図(オプション)
計算ソフトから読み込み直後にリスト図の作成が可能で、豊富な作図設定により各社の図面様式へ対応する。
また、リスト図レイアウト機能により、用紙枠内に自由なレイアウトが可能である。
SIRBIM/構造図(オプション)
伏図・軸組図・架構詳細図をはじめとした各種構造図の作図に対応しており、構造図用の作図設定にはSIRCADで行えた作図設定に加えてSIRBIMで新たに追加された設定も搭載されている。
また、層、フレームの一括作図に対応し、構造図にもレイアウト機能が搭載されている。
SIRBIM/構造図・施工図(オプション)
構造図オプションに加えて、施工図の元図となる躯体図や断面図の作図が可能で、建具記号も作図可能である。
前述のリスト図、構造図および施工図の作図図面はいずれも各種2DCADへ変換し、最終調整を行うことを想定している。
SIRBIM/数量(オプション)
SIRBIMモデルにおけるコンクリート・型枠/鉄筋/鉄骨の設計数量を算出する。
配筋指針に準じた鉄筋モデル(定着長さや圧接箇所数など)での数量を計上するほか、鉄骨柱梁継手では、SCSS-H97による計算結果から作成された継手のプレート、ボルトの数量も計上する。
数量拾いは積算基準に準じて行い、最終的な算出結果に加えて、数量根拠表による詳細な確認も可能である。
算出結果は帳票出力にも対応しており、ExcelやPDFへ出力して利用が可能である。
BIMソフトとの連携
次ページに記載する「SIRBIM連携」を使用することで、SIRBIMモデルをArchicad、Revitへ変換(連携)することが可能である。
その際、SIRBIMの配置部材ごとのGUIDが保持されることを利用して、計算ソフト→SIRBIM→BIMソフトという流れで差分情報のみを連携することができ、構造BIMモデル作成プロセスにおける手戻りを減らし、大幅な省力化を実現する。
また、SIRBIMのオプションコンバータを利用することで、Tekla Structuresへのデータ連携も可能となっている。
要問い合わせ
株式会社ソフトウェアセンター
動作環境
OS Windows 11/10(64ビット)
メモリ 8GB以上(推奨32GB以上)