建設ITガイド

トップ >> 成功事例集 >> eYACHOに映像付グループ通話機能をプラス
安全確保しつつ確実な現場判断を支援するGEMBA Talk
成功事例集

建設ソフトやハードウェアなどのITツールを導入して成功した事例を紹介します。

eYACHOに映像付グループ通話機能をプラス
安全確保しつつ確実な現場判断を支援するGEMBA Talk

ジェイアール東海建設株式会社

eYACHO for Business

ジェイアール東海建設株式会社
所在地:愛知県名古屋市
設立:1988年(昭和63年)
資本金:3億円
従業員数:412名
事業内容:JR東海管内における鉄道関連施設
の建設・改良、都市施設建設
https://www.jken.co.jp/

土木部技術課 担当課長 西山 英一 氏
土木部技術課 担当課長
西山 英一 氏

東京-大阪を結ぶ日本の交通の大動脈である東海道新幹線、および名古屋・静岡地区の都市間輸送を中心とした在来線を有するJR東海。
ジェイアール東海建設株式会社は、JR東海管内の列車の安全と安定輸送に貢献する鉄道関連施設の建設・改良と街づくりに貢献する建設プロジェクトや都市施設建設を事業領域とするゼネコンである。
同社でICTの活用がスタートして4年。遠隔からの多人数同時編集が可能なシェアノート「eYACHO」に映像付きグループ通話機能をプラスする「GEMBA Talk」の導入について、土木部技術課 担当課長 西山英一氏に話を伺った。

 

潜在的な労災リスクの中でタブレットと電話で両手をふさぐ危険性

eYACHOで情報共有のデジタル化は進んでも、電話・会議・スケジュール調整といった関係者との確認や調整といった部分の煩雑さは残る。
また、問題発生時に、迅速な判断のために、現場に移動して確認・協議することも多い。
 
西山氏は「eYACHO導入後、場所を問わずに業務ができ効果を感じる一方で、協議の際に相互理解度向上・早期の合意形成-平たく言うと『言いたいことをぶつけあい、納得できたか?』-遠隔でも、多人数で膝を突き合わせて、卓上で資料や写真を用いて情報交換するレベルを実現したい」と考えていた。
 
「タブレット+電話で、情報共有と会話が同時に可能になるが、仮設足場の上・機械との離隔・車両の出入りなどの潜在的な労災リスクがそこかしこにある現場で、2つの端末で両手がふさがった状態は安全性が低くなる。
足場の悪い現場などで片手の自由が利くかどうかは重要だ。
自分の体をとっさに支えられるかどうかが、自身の安全の確保を左右する」と、両手がふさがる危険性を指摘する。
 
「eYACHOとZoomやTeamsなどのビデオ会議ツールのマルチタスクならタブレット一つに集約できるが、会議を設定する・周知するなど手順や操作が煩雑で慣れが必要であり、現場職員にとってはハードルが高い。
周囲の安全を確保しつつ、使い慣れた端末で、簡単な操作で確実に実行できる方法はないか。
現場環境から見直し、eYACHOに映像付グループ通話機能『GEMBATalk』の導入に至った」

 

安全に・慣れた端末一つで・簡単にeYACHOとGEMBATalkで円滑に

GEMBATalk
 
eYACHOに映像付グループ通話機能「GEMBATalk」を導入すると、使い慣れたタブレット一つで、使い慣れたeYACHOから、アプリを切り替えたりする必要なく3アクション(メニュー呼び出し→メンバー選択→実行)で会議が発信できるようになった。
面倒な会議の調整や設定から解放され、関係者をeYACHOに集約し、必要な人を必要な時にコールし、シェアノートと通話で確認や調整を効率化できる。
もちろん複数の端末で両手がふさがらないので、自身の安全が確保できる。
 
実況中継でアクシデントの共有が素早くなり、状況を見せながら意見交換できるので、相互理解が早くなる。
西山氏が思い描いた「周囲の安全を確保しつつ、使い慣れた端末で、簡単な操作で確実に実行できる方法(=eYACHO+GEMBATalk)」を現場にどう落とし込むか、JR東海建設での実例を伺う。
 
ケース1:沿線に散らばる、複数の点現場を管轄する作業所の場合(図-1)
 
【これまで】
現場担当者同士・事務所の作業者所長との情報共有が必要だが、夕礼打合せでは遠い現場が作業延長すると全員そろうまで待ち時間が発生し非効率だった。
また、打合せ簿の入力・その後の作業調整は別途行われていた。

【+GEMBATalkで】
同じ場所にいなくても、打合せ簿を見ながら、互いの意見交換をし、打合せが可能になった。
ことのうやむやがなくなり、問題の先送りを「その場解決」にできるようになった。
 
図-1
図-1

 
ケース2:線路の両側で作業ヤードを構える場合
     (交差道路のオーバーパス・アンダーパスの構築)
    :垂直方向に離れる場合(仮設足場や橋脚上と地面・立坑内と地面)(図-2、3)

 
【これまで】
電話で問題が解決しなければどちらかが移動するしかないが、線路上の横断は基本的に不可であるため、往来ルートを使用せざるを得ず、移動に時間がかかっていた。
そのため、問題解決・状況説明・指示連絡に時間がかかっていた。
経験の浅い新人だけが担当するケースのフォローも手間がかかっていた。

【+GEMBATalkで】
一つの画面で図面などの書類・画像・音声などあらゆる情報を相互に確認できるので、お互いがその場から移動しなくても、正確で適切な解決が素早くできるようになった。
ベテランもつながっていることで、経験の浅いスタッフのバックアップもしやすく、安心して仕事に取り組めるようになった。
 
図-2
図-2

 

図-3
図-3

 
これまで、重要な意思決定のためには何度も現場を往復することも必要とされてきた。
GEMBATalkの導入により、リアルタイムに情報を共有するシェアノート上に文字・音声・画像・動画がそろい、目の前に広がるように状況が把握でき、そこにつながる人の知見が利用できる。
判断すべき事象が全てここにそろっているという安心感は、施工そのものの安心感にもつながっていくと言えるだろう。

写真

 

写真
 

厳しい制約の中でも、最優先は安全であること

東海道新幹線および12線区の在来線による巨大な運輸サービスを提供するJR東海の緻密な鉄道サービスの安全運行と、工事の安全の両立が求められる。
例えば、深夜、列車が走り終えてから工事を始め、翌朝列車が走りだすまでに現状復旧することを繰り返して進めるような工事など、短い限られた時間の中で協議し決定しなければならないことも多く、通常の民間のビル工事に比べて多様な制約があることは想像に難くない。
 
eYACHO+GEMBATalkで、遠隔状態にある複数の人が同じ情報を共有し、同じ空間にいるかのように「言いたいことをぶつけ合い、納得する」ための協議ができる環境が実現する。
ふさがっていた両手の片方の手が空くという小さな変化は、非常に大きな安全につながっている。
しかしこの「安全」は、特別な企業だけに課せられる特別なものではない。
安全は何よりも最優先。
その思いが、全ての現場に響く「ご安全に」の一言に込められている。
ロゴ

最終更新日:2025-05-28




新製品ニュース

木造建築物構造計算システム「KIZUKURI Ver9.0」をリリース木造建築物構造計算システム「KIZUKURI Ver9.0」をリリース


建設ITガイド 電子書籍 2025版
建設ITガイド2025のご購入はこちら

サイト内検索

掲載メーカー様ログインページ



  掲載をご希望の方へ


  土木・建築資材・工法カタログ請求サイト

  けんせつPlaza

  積算資料ポケット版WEB

  BookけんせつPlaza

  建設マネジメント技術

  一般財団法人 経済調査会