S/F REAL4
株式会社エスディーダブル
所在地:神奈川県藤沢市
設立:1999年
資本金:500万円
従業員数:65名
主な事業内容:鉄骨施工図、BIMモデリング
https://sdw168.jp

代表取締役 北関東支店長
永山 和志 氏 石井 佑紀 氏
鉄骨施工図サービスを軸にB I Mモデル作成を展開する株式会社エスディーダブル。
母体のSDWホールディングス(以下、HD)はBIMサービス事業のフロントランナーとして業界で注目されている。
同HD兼同社の代表取締役である永山和志社長、北関東支店の石井佑紀支店長に話を伺った。

本社
貴社の事業について教えてください。
永山社長:近年は主にBIMに重きを置いたプロジェクトでファブさんから受注した鉄骨施工図作成と鉄骨積算業務を担っています。
設計図書のバーチャル構築された建物の大本のデータに、REAL4で作った3Dのビューモデルをリンクさせる業務で採用されることが大半で、プラント以外鉄骨であれば何でも作ります。
REAL4を2019年からこれまでに20台導入されたとのこと
永山社長:他社さんよりはかなり遅れて導入しましたね。
20台導入したのは、大型案件の始動に当たり顧客からの幅広い要求に応えられるようにというのが大きなきっかけでした。
ただ、かねてより仕事を依頼するファブさんから「REAL4で作ってほしい」というニーズが増えてきていたのも事実です。
圧倒的シェアでソフトを使える人材が多いですから。
当社の8割以上を占める中途採用者の多くも入社前からREAL4ユーザーです。
石井支店長:そのシェア率の高さから、導入後はHグレードファブからのREAL4指定の案件が増加しました。
REAL4をどう評価されていますか?
永山社長:当社はこれまで他社製の専用CADも複数台導入してきました。
基本的にはわれわれが作る図面を形にしてくれるファブさんのシステムに合うものを選択しますが、ソフトには一長一短があるのでプロジェクトの性質に合わせても使い分けています。
ただREAL4は苦手とする建物がないので万能です。
S/F生産計画がリリースされたことにより、BIMの概念を実現できる要素が上がったことは間違いなく、その使い勝手からさらにシェアが広がると思っております。
具体的にどんな点が良いですか?
永山社長:REAL4は細かい部品が入力でき、かつリアルタイムで3D化されるので、顧客への質疑応答を行う際に伝わりやすいと感じます。
文章と2Dの図面だけで理解いただくのが難しいときに、3Dのスクリーンショットを簡単に添付できるのもいいですね。
ファブさんにも喜ばれていますし、当社からREAL4を推薦して導入に踏み切ったファブさんも3~4社いらっしゃいます。
石井支店長:作業者としては、部材などがマスターで管理されているので変更が容易で助かります。
大型の物件だと部材変更も頻繁にありますが、マスターさえ変えれば一律で修正が入れられます。
当社は2割ほど海外人材が在籍しているためガイド図などの入力画面が分かりやすいのもメリット。
しっかりと使いこなし主戦力として働いてもらっています。
3Dビューアも材質などが色分けでき分かりやすく、仕口の不整合なども判断できるのは便利です。
他にどんな機能をよく使っていますか?
石井支店長:特殊部品ですね。
3D上に配置することで干渉やチェックをより精密に確認できています。
顧客に3Dデータ(IFC)の提出を求められる機会も増えましたので、緻密なデータは非常に喜ばれますね。
あとはスタイル機能。
今までは汎用で対応しないといけませんでしたが、REAL4にもともと備わっているので、非常に助かりました。

作業風景
どんな導入の成果がありましたか?
石井支店長:以前使っていたソフトより複雑な形状でもREAL4で入力できるようになり、精度もかなり上がっているので、汎用CADでの細かい修正作業が少なくなりました。
もともと汎用CADの作業が約7割を占めていましたが、今では4割ほどに抑えられています。
単純な直し忘れなどのミスも減り、作業量が減った分、仕上がりまで持っていく時間もかなり減らせています。
汎用を使わないため、誤作も今はほぼないです。
永山社長:S/F生産計画やS/F最適取合は気になりますね。
特に生産計画。
われわれが図面を作るために構築するデータを余すことなく生かせますので、ファブメリットが大きいと感じます。
顧客にも非常にメリットのあるものなので、ぜひ活用してわれわれから提案型の事業を展開していきたいところです。
御社の企業理念は「作れないモデルは作らない」ですね
永山社長:現場で建てられないようなモデルは作らない。
言い換えれば「極限までモデルで作り上げる」ということになります。
それができないソフトも多く存在する中で、特殊部品機能などを駆使して細かいところまで入力できるREAL4は、この理念にもフィットしていると思います。
今後、データロジックに期待することは?
石井支店長:大型案件特有なのですが、材料の手配を通常フローよりも早く行う必要があり、都度詳細図を出すとデータが重くなるのがネックで。
ここがスムーズになればうれしいです。
あとはBIM適用案件での3Dデータ提出では、IFCに含む情報を作業者側でカスタマイズできるなど機能が充実すれば、より可能性が広がると感じます。
永山社長:大型案件の対応に尽きますね。
逆に言うとこれができたらREAL4、最強ですよ。
これ以上の鉄骨専用CADはないと思います。
今後にかける思いをお聞かせください
永山社長:当社は顧客企業に対してはもちろん、鉄骨建築業界に対しても働きかけていきたいと考えています。
昨年10月には、当HD傘下の株式会社ビムテクが、三井物産株式会社さんと共同で、鉄骨にフォーカスしたBIM総合情報サイト「steelnavi」を始動しました。
鋼材の標準納期や専用CADの紹介をはじめ、鉄骨建築業に関するあらゆる情報を発信しています。
業界に関わる全ての方に使い倒してもらいたいですね。
システムを正しく取り入れればこんなに効率化できるんだということを伝えながら、今後も業界全体の発展に貢献していきたいと思います。

BIM総合情報サイト「steelnavi」 https://steelnavi.jp

SDW HD傘下のビムテク社
設計事務所・ゼネコンとの鉄骨主軸のBIM事業を展開
https://bimtec.co.jp
最終更新日:2025-05-28
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