建設ソフトやハードウエアなどのITツールを導入して成功した事例を紹介します。
iPhoneで道路下の埋設管を “AR透視”!
レフィクシアの「LRTK」で点群の普段使いが可能に
一二三北路株式会社
ポケットサイズ高精度万能測量機 LRTK
一二三北路株式会社
所在地:札幌市北区
設立:1970年
資本金:3,290万円
従業員数:100名
主な事業内容:土木工事、建築工事、水道施設工事
https://www.hifukita.co.jp/

一二三北路株式会社
一二三北路株式会社は北海道札幌市に根差した創業50年を超える総合建設会社(砂子組グループ)として、土木・建築・舗装工事の請負や、冬季の道路維持・除雪業務、電力設備(地中線)工事など幅広く事業を展開している。
現場DXにも積極的に取り組んでおり、施工現場においてはBIM/CIMや、既存建機をICT化するスマートコンストラクション(レトロフィットキット)に加え、高精度AR技術である「LRTK」も業務へ導入し、現場管理の効率化を推進している。
手軽に使える高精度測量機LRTK
レフィクシアが提供する「LRTK」は、iPhoneに取り付けてセンチメートル級の精度で測位できるRTK-GNSS機器である。
iPhone一台で、グローバル座標系に基づく点群計測や高精度な座標取得が可能となり、これまで専門機器が必要だった業務を大きく変える万能測量機だ。
同社はこれまで、現場ユーザーの要望に応じてLRTKにさまざまな機能を追加してきた。
その流れの中で誕生したのが、点群計測機能とAR(拡張現実)機能を統合した新機能である。
これにより、工事現場で日常的に使える「透視」ツールとしてLRTKを活用できるようになったのである。

iPhoneに装着したLRTK
埋設管工事の課題を大きく解決
従来、埋設管工事の記録は手間のかかるプロセスであった。
埋め戻し前に写真撮影や測量を行い、そのデータをCADソフトへ持ち込み図面化する必要があり、記録の精度と手間、担当者のスキルに大きく依存していたのである。
この複雑さが、後の維持管理や再掘削時のリスクにもつながっていた。
LRTKでは、埋設作業中にiPhoneで管をスキャンし、そのまま「LRTKクラウド」にアップロードするだけでよい。
管の形状や埋設深さを示す点群データが、高精度なグローバル座標とセットで自動記録される上、同時に3Dメッシュモデルまで生成される。
現場の担当者は意識せずとも、将来の多用途利用に耐えうる3Dデータを自然に残せる仕組みになっている。
この3DメッシュとARを組み合わせることで、道路上から埋設管を“透視”を実現した。
将来別工事で道路を掘り起こす際、従来は図面と経験、そして勘を頼りに管の位置を推定していたが、LRTKがあればiPhoneをかざすだけで、画面上に管の位置と深さが重ねて表示される。
誰が見ても一目瞭然であり、属人的なノウハウに依存しない安全な掘削が可能となる。

施工後、道路上から埋設管の点群データをiPhoneで“透視”するイメージ
LRTK利用する効果
生産性と安全性の面での効果も大きい。
掘削位置の誤りによる手戻りや、既設管の損傷事故のリスクを大幅に減らせるからである。
経験者が不在の現場でも視覚的な情報に基づき判断できるため、若手や外部業者を含むチーム全体のレベルを底上げするツールとして機能する。
生成された3Dメッシュモデルは、施工中の各種検討にも利用できる。
ブラウザーからLRTKクラウドにアクセスで、点群データ上で寸法を直接計測、埋め戻しに必要な土量をその場で計算するといったことが可能である。
設計的な検討や数量確認を迅速に行えるため、施工計画の修正や資材手配の判断も迅速になる。
現場で取得したデータはクラウド上で自動的に共有されるため、現場と事務所の連携も大きく変わる。
事務所側の担当者がLRTKクラウドにアクセスし、残土処理の段取りの手配を代行するといった役割分担も可能になる。
現場は測量と施工に集中し、事務作業は事務所側が支援する新しい業務手順を実現できる。

施工中にLRTK クラウドにアクセスし、断面や管径などの寸法計測を行った例

LRTKによって現場を計測した点群データから作られた3Dメッシュモデル。3Dオブジェクトとしてダウンロードも可能
手軽にAR活用
従来は、地中埋設管は一度埋め戻したら見て確認することができなかった。
これに対してLRTKは、「実物のスキャン→3Dモデル化→ARでの活用」でいつでも現地で投影できる。
高精度位置情報を取得しているので投影場所も位置ずれしない。
特別な道具や複雑なデータ変換は不要で、いつものiPhoneがそのまま高精度なAR測量ツールへと変わる。
ARを日常業務の延長として扱える環境を整えたことこそ、LRTKがもたらす真の価値である。

一区間の埋め戻し土量を計算した例

区間を区切ってコンクリート打設量などの計算も行える
まとめ
これまでの手間のかかる作業や対応が面倒だった手戻りをLRTKの活用で大幅に削減し業務の効率化を実現した。
単に測量を効率化する機器ではなく、現場に眠る3D情報をクラウドとARで循環させるツールとなっている。
埋設管工事を起点に、インフラ維持管理や土木DXの新しい当たり前を作る力強い味方として、これからも LRTKのさらなる活用をしていきたい。
この記事は「建設ITガイド」2026に掲載されたものです
公開日:2026-05-25
ソフト詳細
LRTK

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