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PLANEST efの機器表取込みオプションの活用と効果

株式会社大気社

PLANESTシリーズ

株式会社大気社
所在地:東京都新宿区
設立:1913年4月
資本金:64億5,517万円
従業員数:1,727名(2025年3月)
https://www.taikisha.co.jp/
 
株式会社大気社
中部支店 設計部 設計積算課
(左から)
片山 誓志 氏
増田 隆宏 氏
清水 香菜 氏
課長 土屋 論 氏
 
株式会社大気社は、1913年の創業以来「エネルギー・空気・水」に関わる環境エンジニアリング企業として、ビル・産業用空調設備や自動車塗装プラントの設計・施工を、国内外にわたり幅広く手がけてきた。
世界に広がるグローバルネットワークの強みを生かし、顧客の多様なニーズに応じた最適なソリューション提供に取り組む。
今回同社には、積算見積システム「PLANEST ef」で導入した「機器表取込オプション」の活用方法や、業務効率化にどのような効果をもたらしているのかを詳しく伺った。

 
 

はじめに

設備工事業向け積算見積りシステム「PLANEST ef」の別売オプションである「機器表取込みオプション」は、ExcelやPDF形式の機器表を、事前設定などの煩雑な準備を極力排除しながら、各機器の能力値を自動的に区分けしてPLANEST efに正確に取り込み、機器見積り用データとして活用するというコンセプトの下、約10年前に開発がスタートした専用システムです。
機器表は印刷物やPDFでの流通がメインで、データとしての活用が難しい上に、書式の自由度が高く、さまざまなスタイルが存在するため、これまで自動取り込みは困難とされてきました。
今回は、物件によっては作業時間を最大92%削減できた「機器表取込みオプション」の導入による効果についてご紹介いたします。
 
 

きっかけ

オプション導入前は、機器表を見ながらPLANEST efの入力画面に手作業で入力するという、一般的な方法を採用していました。
しかし同機種で機番が異なる機器(PAC・FCU・FAN・HEXなど)を繰り返し入力し、単価も一つひとつ手入力する必要があるため、設計図や計算書をExcelで受領しても、この作業は省略できませんでした。
 
また、機器の数量だけでなく種類の多さも作業負荷の要因であり、物件が大きくなるほど数も種類も増え、確認や仕分け作業を含めるとかなりの時間を要していました。
積算メンバーの人数も限られているため、この入力作業が他の業務に影響を及ぼすことも少なくありませんでしたし、機器表はほとんどの場合PDFでしか提供されないため、こうした手入力作業を避けることができませんでした。
そうした中、2024年にコスモ・ソフトより「PLANEST ef機器表取込みオプション」の紹介を受け、約1年間のトライアルを経て、今回のような業務効率化の成功に至りました。
 
 

試行錯誤を経て

当初、コスモ・ソフトからは、本オプションはまだ試作段階であり、他のパイロットユーザーからは厳しい評価もあったと聞きました。
その理由として、当時は、PDFの多くがスキャンデータで文字判定ができず、取り込み可能なデータが限られていたこと、また文字判定が可能であっても機器表の書式に統一性がないため、判定成功率が100%ではなく、エラー時の説明や対応に手間がかかることから、製品の安定性に懸念があり、正式リリースは保留されているということでした。
しかし中部支店では、自社設計案件が多く、機器表を自社で作成する機会も多いため、運用検証に取り組みやすい環境が整っていました。
検証初期は、データの傾向を探るための試行錯誤が続きましたが、コスモ・ソフトのカスタマーサクセス部門の支援により、動作の癖や仕組み、表面上では見えない機能についての理解が深まり、運用手順の整理が進みました。
最終的には自社設計案件のExcelに加え、設計事務所など他社から受領した機器表PDFも含め、多くの機器表を取り込むことが可能となりました。
 
 

運用方法と、その効果について

機器表データを事前加工作業の手間ごとに4つのパターンに分類し、それぞれに必要な加工作業を明確化しました。
パターン1:加工不要でそのまま取り込めるExcelやPDF
パターン2:A dobe社の有償PDF加工 ツールによるOCR処理が必要なPDF
パターン3:取り込みできるように編集が必要なExcel(自社設計)
パターン4:パターン2のOCR 処理後、社内標準Excelフォーマットに貼り付ける処理が必要なPDF
 
パターン1は、オプションシステムで直接取り込める条件に合致したExcelやPDFです。
自動できれいに、機器番号、名称、設置場所、能力などが判定され取り込まれます。
自動割当できない場合もありますが、手動で一つ割り当てれば、同一名称(同種)の物は、一括で処理が可能です。
割り当てた結果が画面に表示されますので、確認後OKボタンで反映されます。
これが最も早く楽に取り込めるパターンです(図-1)。
 
図-1 そのまま取り込めるPDF
図-1 そのまま取り込めるPDF
 
パターン2は、他社設計案件に多く見られる画像などの判定できない文字を含むPDFで、Adobe社の有償PDF加工ツールによるOCR処理により認識率を向上させた上で取り込みます。
 
パターン3は、取り込みを試用した結果読み取れなかったExcelを編集し、取り込みやすい形式に整えます。
機器表をExcelで作成する自社設計案件に多いケースです。
 
パターン4は、パターン2で作成したデータを取り込み試用した結果、読み取れなかったPDFを社内標準Excelフォーマットに貼り付ける処理が必要です。
全パターンのうち最も手間のかかるケースです(図-2)。
 
図-2 取り込める形に編集したExcel
図-2 取り込める形に編集したExcel
 
下図にパターン1でPLANEST efに取り込んだ結果を示します(図-3)。
 
図-3 パターン1でPLANEST ef に取り込んだ結果
図-3 パターン1でPLANEST efに取り込んだ結果
 
図-4に示すように、各パターンでの作業削減率にはばらつきがあるものの、平均すると約55%の作業時間短縮を実現しました。
完全な自動化には至らないものの、従来の手入力作業と比較すれば、作業効率は飛躍的に向上しています。
 
図-4 オプション利用による時間削減効果
図-4 オプション利用による時間削減効果
 
これまで「機器表の作り直し作業」と捉えていた業務が、このオプションを使用することにより「機器表を活用する作業」へ意識が変化したことも、大きな成果の一つです。
 
 

今後の展開

当初は、中部地区特有の事情として、自社設計案件が多いために効果が出たと考えられていましたが、他社から受領したデータに対しても、パターン2やパターン4のような加工作業を経ることで効率化が可能であることが確認されました。
これを受けて現在、技術統括部主導の下、全支社・支店共通の手順書を作成し、全社的に運用展開が進められています。
ただし、地域ごとの組織形態や積算業務の文化の違いもあり、アプリケーションの機能や手順だけでなく、効率化に対する意識改革も含めた調整が必要であるという課題も見えてきています。
そうした意味では、中部支店は「業務効率を上げる」という目的に対して、試行錯誤と検証を重ねる必然性があったのかもしれません。
 
 

さいごに

一般的には、完全自動化への期待が先行し、パターン1以外の方法には抵抗感を持たれることもあるかもしれません。
しかし、現実的には一足飛びにそこへ到達することは難しく、段階的な改善が必要です。
大気社としては、文字化けの発生を防ぐための判定精度向上や、 OCR機能の標準搭載による加工手間の削減を期待しています。
さらに制気口リストや衛生器具の取り込みにも対応可能となれば、利用範囲が広がり、さらなる効率化が見込まれます。
今回の「機器表取込みオプション」に限らず、今後もコスモ・ソフトには、製品・機能の継続的な提供と改善を期待しております。
 
 
 
この記事は「建設ITガイド」2026に掲載されたものです

公開日:2026-05-25

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PLANEST ef<総合版/機械版/電気版>(旧「みつもりくんef」) 資料請求

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