建設ソフトやハードウエアなどのITツールを導入して成功した事例を紹介します。
若手が活躍、道路設計の3D化を推進!
株式会社ワイド
TREND ROAD Designer/TREND-CORE/TREND-POINT
株式会社ワイド
所在地:長野県伊那市
設立:1977年4月
資本金:3,150万円
従業員数:38名
http://www.cc-wide.co.jp/

(左から)
代表取締役 春日 利敬 氏
測量事業部 3D室長 中村 集 氏
測量事業部 澤田 日向 氏
測量事業部 恩田 和幸 氏
長野県伊那市に本社を置く株式会社ワイドは、1977年に設立。
入社したばかりの若手技術者が先頭に立ち、3D測量成果を活用した道路設計の3D化に取り組む。
長年の経験が求められる道路設計業務に3Dを導入することで、設計の精度と生産性を向上させ、新たな時代に向けた取り組みを進めている。
代表取締役の春日利敬氏、測量事業部3D室長の中村集氏、同事業部の澤田日向氏、恩田和幸氏に伺った。
BIM/CIM時代に対応するための3D化への挑戦
「BIM/CIMの活用業務というのが出てきて、モデルを納品する必要性に迫られて3D製品を入れたというのが現状です」そう語るのは、代表の春日氏。
施工計画の際に、支障物件があるような跨線橋などの現場において、点群データを生かした3D設計を行いたいという思いが高まり、「TREND ROAD Designer」導入に至ったという。
導入後、社内の設計業務には明確な変化が生まれた。
「これまで熟練技術者が頭の中で断面をイメージして線形を決めていたのが、パソコン画面上ですぐに可視化できるようになりました。
若い技術者でも失敗せずに取り組めるようになり、敷居が下がったと思います」と春日氏は効果を語る。
また、「若手技術者も取り組みやすくなった分、熟練の技術者は別の業務に時間を使えるようになり、効率化の面でもかなりの成果がある」とも付け加えた。

TREND ROAD Designer を操作する若手技術者
若手が主導する3Dモデリング活用の実践
実務の現場では、入社2年目、4年目の若手技術者が中心となり、3D点群ソフト「TREND-POINT」、3DCAD「TREND-CORE」、そして「TREND ROAD Designer」を活用した、道路設計における3Dモデルの活用を進めている。
「森の中に堰堤を作るための工事用道路を計画し、2次元図面や線形データからTREND-COREでモデルを作成しました。
作成した3Dモデルを発注者の方にいろいろな角度から見てもらい、『こういう感じでできるのか』と納得してもらえました」と測量事業部の澤田氏は振り返る。
また、複数ルート案を比較する際にも、3Dモデルは大きな力を発揮した。
「設計に取りかかる段階でフロントローディングの取り組みとして、2案のルートを3Dでモデリングしました。
設計担当者が線形を決めて、各ソフトを連携しモデリングを行った結果、設計時間が短縮できたと思います」と話す。
また「構造物の大きさを見た目で判断できるため、発注者との合意形成も早かった」とも付け加えた。
一方で「TREND ROAD Designer」導入以前の作業には苦労もあったという。
「以前は構造物などの大きさを設計段階で決めるのに苦労していました。
『TREND ROAD Designer』ならモデリングしながら形状を調整できるのが良い」と澤田氏は語った。

TREND-CORE による道路モデリング
別の案件では、測量事業部 恩田氏が測量CAD「TREND-ONE」で3案の道路線形を作成、それを基に3Dモデルを起こし「TREND ROAD Designer」から補強土壁工の概算数量を出力、3案の比較資料として活用した。
「“標準断面”を設定すれば全てのルート案に適用でき、線形を組むだけで3Dモデルが一気にできるのは本当に楽です」と恩田氏は話す。
また拡幅やブロック擁壁なども“標準断面”により自動で高さが変化する点を高く評価しており「構造物を柔軟に作れるのが大きな利点」と語った。
測量事業部3D室長の中村氏も「『TREND ROAD Designer』は『TREND-CORE』よりもずっと道路設計が楽!と恩田が言っていました。
道路設計に特化したモデリングソフトだと実感しています」と補足した。
サポート体制についても高評価だ。
「福井コンピュータのサポートはとても丁寧で、メールでの回答だけでなく、動画で解説してもらえることもあります。
本当に助かっています」と中村氏は笑顔を見せた。

TREND ROAD Designer による道路モデリング

現況点群と道路モデルの重ね合わせ

ドローンで空撮した工事完成写真
3D技術が開く設計者の新しい役割
今後について中村氏は、「3Dの技術は業務効率化に大きく貢献するもので、これからますます発展していく」と展望する。
機材の整備や技術者同士で勉強する機会を設け、社内の技術基盤をさらに強化していく考えだ。
また春日氏は、3D化がもたらす業界構造の変化を予見する。
「20年前30年前、紙の図面からCADに移行した時、“図面屋さん”がいなくなった。
同じように、2次元から3次元への移行で、従来型の熟練技術者の役割は変わっていくでしょう。
専門性が高まり細分化されてきた技術が再び寄り集まり、さまざまな考え方を持つ技術者が集まることで、新しい設計手法が生まれていくのではないかと思います」と語る。
ワイド社の取り組みは、若手の主体的な3D活用を軸に、設計の未来像を先取りする試みとして注目を集めている。
この記事は「建設ITガイド」2026に掲載されたものです
公開日:2026-05-26
ソフト詳細
TREND-POINT

TREND-CORE

TREND ROAD Designer

建設DXカタログ
関連する建設DXカタログ 1
関連する建設DXカタログ 2
関連する建設DXカタログ 3
建設DX活用事例
関連する建設DX活用事例1
関連する建設DX活用事例2













