木造一貫構造計算ソフトASTIM
なな喜建築設計室
所在地:宮崎県延岡市
設立:2006年
従業員数:2名
主な事業内容:木質構造設計、木造建物の耐震診断・改修設計
在来軸組工法での構造設計の場合、部材入力点数が多く、グレー本に準拠した検討も多項目に渡るため、壁位置など小さな変更が全体に及ぶこともあり、手計算では対応が追い付かないため、かなり早い段階で一貫計算ソフトの導入を決めました。
立体フレーム解析は、任意形状立体フレームの解析ソフトもあるので、まずはその利用からスタートしました。
シンプルなトラス構造などはその方法で十分です。
しかし建物全体が複雑な形状の場合、全体検討の対応スピードには考慮が必要です。
そのためASTIM導入を早々に検討し始め、2014年レンタルからスタートしました。
構造計算ソフトは軒並み高額で、購入後も保守料の更新の負担が続きます。
そのためレンタルから購入へ入れるシステムは、立ち上げて間もない小さな事務所にはとても助かりました。
年間保守料も妥当な金額です。
ASTIMを使いさまざまな用途の木造建物の検討を行いました。
畜舎や倉庫・屋外観覧席・ガレージ・店舗・保育園、住宅では混構造やスキップフロアなど、一筋縄ではいかない建物での活用が目立ちます。
ASCAL機能も利用して、木造建物に付随する鉄骨構造なども設計しました。
また海外物件にも活用しました。
小規模ながら複雑な形状で、地震や台風など水平力の影響が少なさから建物デザインに耐震性への配慮が取りにくく接合部の構成が難しいケースなど、ASTIMでの検討が役に立ちました。
ASTIMでの一貫計算の強みは、立体フレームの部材構成から接合部までトータルな検討を何度も繰り返しながら行うことができることで、計算を行いながら建物をブラッシュアップしていくことが可能です。
全体の検討を一斉に行えるので、拾い漏れや見落としを抑えることができます。
3D図で全体の把握がしやすいだけでなく、伏軸の2Dモデル・結果図から接合部など細かい検討がじっくり行えるところも気に入っています。
計算書と入力画面を同時に立ち上げて見ることができたらさらに良いですね。
燃えしろの設定ができるのも地味ながら助かってます。
伏図
軸図