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Case

建設DX活用事例

建設ソフトやハードウエアなどのITツールを導入して成功した事例を紹介します。

建築積算ソフト導入をきっかけに社内のIT化が進展

株式会社 高階

建築みつも郎

株式会社 高階
所在地:兵庫県三木市/設立:大正8年
資本金:7,020万円/従業員数」84名
主な事業内容:土木・建築等の請負および設計・管理
http://www.m-takashina.co.jp
 
 
積算作業の様子
総務部 業務課長 長岡 博文 氏
 
大正8年、現社長の祖父が弟子入りしていた大工の棟梁から独立して、「高階組」としてスタートし現在まで87年続く高階。
現在は兵庫県三木市に本社を置き、建築を主体としている工務店である。
社歴が長く伝統やしきたりを大切にしている。そんな同社が積算ソフトを導入するには担当者の大きな努力があった。
 
 

「建築みつも郎」から始まったIT化

購入時の背景

「建築みつも郎」を当初購入したのは、販売開始と同時ぐらいだったと思います。
平成2~3年頃だったでしょうか。
もう随分前になりますので、時期的なことは良く覚えておりませんが、購入に際して非常に抵抗されたことはよく覚えております。
当時は、まだ建設業界にPCが普及していなくて、弊社にも3台しかありませんでした。
経理はオフコンを導入していました。まだWindows3.0なるものが出始めた頃の話です。
図面より寸法を拾い出しして、駆体のコンクリートのボリュームを計算するソフトが導入されているのが1台、資材部の資材入出庫管理を行うのが1台、見積りを行うためのPCが1台という状態でした。
実は見積りを行うPCは、購入したもののほとんど稼働していませんでした。
当初の見積りソフトの特徴は「項目、単価」を最初にマスター登録し、コード番号を入力するごとに項目と単価が呼び出される方式がほとんど。
少し使ってみましたが、建築の見積りは積算担当者によって文言が異なったり、同じ項目名でも使用する場所、地域によって運搬賃が単価の中に込められたりということで、そのたびごとに単価が違っていました。
たぶん現場の実情を良く知らないプログラマーが製作し販売されていたとのだと思います。
そのために、購入してみたがうまく作動しない…と、ほとんど使っていない状態でした。
従って、提出用の見積りで少しボリュームがあるものに関しては、積算担当者より総務部へ「夕方3時頃から見積書の下書きを渡すから清書してください」と連絡があり、事務所はその時刻には仕事を空けてスタンバイしている状態が日々の仕事のスタイルで、残業時間もその見積書が完成したら帰る、それが当たり前でした。
見積りの清書を担当する事務職ということで、採用の基準に「字がきれいなこと」が必須条件であったぐらいです。
 
「建築みつも郎」 
 

購入が必要と考えた理由

 見積り書の流れは
 

  1. 積算担当者が図面を見ながら「走り書きの計算書原稿」を作成する
  2. 総務でその原稿を鉛筆書きで清書する
  3. 電卓を駆使して検算を2人が行う(2回検算)
  4. できあがった見積書をコピーする
  5. 体裁を整えて捺印する

 
以上が見積り業務のパターンとして、当たり前の作業でした。人間の手が二重、三重に重なっているので、簡素化できないものだろうか?と考えたものです。
 

  1. 積算担当者が図面を見ながらPCに入力すれば、
  2. 電卓で計算することをPCで計算すれば、
  3. 清書はプリンターで行えばコピーの手間も省けるのでは

 
これに合致していて、面倒なコード化による名称、単価登録のない、メモ間隔で入力できる見積ソフトを探していました。
その要求にぴったりのソフトが「建築みつも郎」でした。
しかし、導入にあたっては、弊社側にも問題がありました。
 

  1. まずPCがない
  2. 積算担当者がPCを使えない

 
この問題を解決することは大変な作業です。
でも、このソフトは使えると確信していました。そこで購入願いを出したのですが、素っ気なく却下されてしまいました。
 

  1. ソフトの金額は安いが、その前に専用PCが必要だ
  2. 誰が入力するのだ?
  3. 数字の桁を間違って入力したらどうするのだ?
  4. 誤字、桁間違いがあったとき、再度プリントアウトすると紙が無駄だ

 
というのが却下の理由です。
そこでとにかく調査のためにソフトを1本買ってくださいとお願いし、PCはノートPCを自前で購入し、会社に持ち込みました。
積算者からのメモ書き原稿を預かり、当初私が「建築みつも郎」を使って見積書を書き上げていましたが、そのプリントアウトされた見積書も手書きと同じように検算担当者がしばらくの期間は検算を行っていました。
数カ月して清書書きをしている事務員に、時間外で少しずつPC入力を教えることになりました。
最初は時間がかかっていましたが、「慣れると、この方が早い」といってくれて、「枚数の少ない見積書は建築みつも郎でする」と言ってくれました。
それからは早かったです。
少しずつ各部署にPCが入るようになると、女子事務員が積算担当者に積極的にPRして指導が始まりました。
積算担当者がPCを打つようになると、自分たちの清書書きの仕事が減り、定時で仕事を終えることができると思うと、一生懸命に教えました。
積算担当者は女子事務員からマンツーマンで教わるので、それはそれでうれしかったようです。
瞬く間に、PCの台数が不足するようになり、見積り用のPC購入で次から次へと台数が増えました。
 
現在ではPC一人1台が当たり前になり、社内のネットワークも構築されていますので、見積書を打ち出す担当者を1名事務所で決めておれば、全員が見積りを行い、総務の担当者にメールで提出日と、提出工事名を知らせています。
担当者はサーバーにアクセスして、プリントアウトし体裁を整えるだけで、提出期日に見積書が完成しています。
建築の仕事のうち、見積りや積算をするのは、熟年の経験者が多いこともあり、自分たちが使うPCを会社で購入するのに抵抗はなかったようです。
また、せっかくPCがあるとのことで、平面CADソフトを平行して導入し、図面も早い時期からプレーダーからCADに変更になりました。
一般的に若い人はPCを使うが、年輩者はどうも苦手だと言われがちですが、弊社では見積りを行う年輩世代が当初よりPCを学び、後輩の若手世代に指導する体制になっています。
「建築みつも郎」は弊社のOA・IT化の先駆けとして大いに貢献し、「建築みつも郎」がバージョンアップする度に、社内のインフラも進んで来ました。
 
「建築みつも郎」 「建築みつも郎」
 
 
 
この記事は「建設ITガイド」2007に掲載されたものです

最終更新日:2026-03-04

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