バーチャル住宅展示場作成システム「ALTA for VR」
オダケホーム株式会社
常務取締役 営業本部長
山口 克与志 氏
本社所在地:富山県射水市
設立:1979年 4月(創業:1962年7月)
従業員数:247名(グループ全体)
事業内容:注文住宅建築、分譲住宅建築・販売、アパート建築・賃貸、リフォーム事業、不動産事業等
富山県、石川県に合計10拠点を構える地域密着型の住宅メーカー「オダケホーム」。
「安心の家づくり」「さわやかコミュニケーション」の2つの基本理念を基に、北陸での質的No.1住宅メーカーを目指す。
今回は、営業方針の変革の一環として、約1年前に導入したコンピュータシステム研究所の住宅プレゼンシステム「ALTA」とバーチャル住宅展示場作成システム「ALTA for VR」について、山口常務取締役に話を伺った。
建つ家のイメージが分からない…
「オダケホームさんは、会社も良いし、社員も素晴らしい。だけど、建つ家のイメージが分からないんだよね…」そんな言葉を2、3年前頃から、よく聞くようになりました。
私自身も営業していてお客様に何度か言われたことがあります。
完成住宅を見てもらい、なんとか契約していただいていましたが、インターネットでさまざまな情報を調べることが当たり前であり、ビジュアルや映像で育った今の世代のお客様に対して、このままの営業スタイルはきっと通用しなくなると感じていました。
お客様を上手にリードしながら契約する「モノよりココロ」という今までの営業方針から脱却し、住宅のデザインや性能を高め、完成イメージを分かりやすく伝え、お客様が納得して契約する「ココロとモノで家づくりをお手伝いする」という新しい営業方針へ転換する必要がありました。
CADはパース作成に時間がかかる…
長年、住宅の販売に携わり分かったことがあります。
家づくりの決定権は99%、いやほぼ100%、女性が持っているということです。(笑)
やはり2Dの図面では完成形がイメージしづらいですから、特に女性のお施主様に対して、完成イメージを3Dで分かりやすく伝えることができるように、プレゼンを改善したかった。
しかし、設計が使用している建築CADで3Dパースを作るには、どうしても時間がかかりますので、営業が簡単に入力できて、パースを作ることができる「ALTA」は、とても魅力的でした。
まずはALTAを1セット導入し、実際に営業が使ってみて全く問題がなかったので、その後に3セット、そして全営業所分というように段階的に導入本数を増やしていきました。
VRは即決で導入
ALTAで作成したプランを実寸大のバーチャル住宅にしてプレゼンができる「ALTA for VR」は、話を聞いて「これはぜひ見てみたい!」と思い、それからすぐにコンピュータシステム研究所さんの東京ショールームを訪れました。
実際に実寸大のバーチャル空間を体験してみて、とてもリアルでしたし、2Fから階段を降りる時は、後ろから押されると本当に落ちそうになるぐらい驚きました。
「これほど分かりやすく住宅を提案できるものはない!」と感じ、正面・床・右・左の4面タイプを即決で導入しました。
ショールーム 家づくりラボ「ツクリエ」
天井に4台の3Dプロジェクターを設置
家づくり勉強会で活用
当社では、毎月1回「家づくり勉強会」を開催しており、家族が幸せに暮らすことができる家づくり、家づくりを成功させるポイントなどをお伝えしています。
家づくりを考えているお客様が、毎回20〜30組ほど参加されていますが、今回、ALTAとVRの導入に伴って、この勉強会の内容も見直しました。
2Dの間取りでプランニングのポイントをご説明した後、ALTAで3Dのパースをお見せすると、すごく分かりやすいとご納得いただけます。
さらに、VRで実寸大の3Dプランを体感していただくと、皆さん大変感動され、特に女性のお客様にはとても喜ばれています。
以前から勉強会は行っていましたが、この形の勉強会に変えてから、参加されたお客様からの当社への期待度が格段に上がり、受注につながっています。
施主は実寸大のバーチャルプランを体感
プランの変更もその場で行っている
クレームがほぼゼロに
一番の導入効果は、完成住宅へのクレームがほぼなくなったことです。
今までは図面やパースでお客様と打合せをしていましたので、建てた後に思い描いていた完成イメージと違うというクレームを受けることもありましたが、今は実際に建てる家を実寸大で分かりやすくプレゼンできますので、お客様に「安心」と家づくりの「楽しみ・期待」を持ってもらえるようになりました。
また、営業方針の転換、そしてALTAとVRの導入により、受注率も上がって営業社員が元気に自信を持って仕事が
できるようになりました。
お客様だけでなく、自分より若い営業社員にとっても、3Dやビジュアルで分かりやすく提案できることが大きなプラスになっています。
住宅完成後の生活が大事
家づくりは完成がゴールではありません。
それからの生活が大事ですので、住宅の完成イメージだけでなく、そこに暮らす家族の幸せな未来までを分かりやすく提案していければと思います。
時間が経てば人間はマンネリ化していくものですので、今後も社内組織やシステム等に少しずつ新しい風を入れながら、前進していきたいです。
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