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成功事例集

建設ソフトやハードウェアなどのITツールを導入して成功した事例を紹介します。

AutoCADと互換CAD「IJCAD」のハイブリッド対応が大幅なコストダウンを実現

日建リース工業株式会社

DWG互換CADソフト「IJCAD」

日建リース工業株式会社

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CADの運用を担当する日建リース工業技術安全本部
技術システム部のスタッフ
山口 憲一 係長(左)、小川 浩 部長(中)、梶ヶ谷 典子 主任(右)

本社:東京都千代田区
創業:1967年11月
社員数:1,170名
主な事業内容: 建設用鋼製軽量仮設資材および関連商品の賃貸・販売など




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仮設大手の日建リース工業は、インテリジャパンのDWG互換CAD「IJCAD」を約200ライセンス、国内や海外拠点(ベトナム、ミャンマー)に導入。
仮設計画・設計などの効率化を図る独自開発したアプリケーションをAutoCADとIJCADと共通にすることにより、作図効率を保ったままCADのコストを10分の1以下に抑えることに成功している。
今回は、互換CAD導入の経緯とその効果について話を伺った。


2次元CADのコストが10分の1以下に

「IJCADによって2次元CADのコストを10分の1以下に抑えながら、従来と同じ効率で作図作業が行えるようになりました」
と開口一番に語るのは、仮設大手の日建リース工業 技術安全本部 技術システム部の小川浩部長だ。

「IJCADは低価格にもかかわらず、レギュラー版のAutoCAD用に開発した専用アプリケーションをそのまま移植して仮設図面やハウス備品図面の作図を効率化できる上、DWGファイルの互換性も高く、AutoCADと一緒に使っても全く問題は感じません」(小川部長)。

工事現場で使う足場や型枠、現場事務所用のハウスなど、日本国内の仮設資材流通量は約4000億円とみられる。
うち、日建リース工業は3分の1に当たる1260億円の仮設資材を保有し、国内に120カ所ある営業拠点から日本全国の現場に仮設資材を供給している。
いわば“仮設の銀行”ともいえる存在だ。

社内の仮設計画部門では、独自開発された「仮設計画・設計アプリケーション」で、客先から提供された建物や土木構造物のCAD図面データに基づき、仮設の平面図や立面図、断面図、詳細図を作成する。

関東圏だけでも、図面枚数は年間約1万枚にも達する。
日建リース工業の国内の設計部門では、AutoCADとIJCADが併用されて利用されている。
国内のIJCADはグループ企業も含め100本程度である。


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CAD図面ファイルのやりとりでDWG互換CADに注目

日建リース工業のCAD活用の歴史は長く、小川部長が入社した1989年当時、すでに大型ホストコンピューター上で動く専用のCADを独自開発中だった。
以来、1台約1000万円もするUXIXワークステーションや、1ライセンス100万円以上する汎用CADソフト上でのシステム開発を経て、国産ベンダーのパソコン用CADソフトへと社内のCADシステムを整備してきた。

ところが10年ほど前から、インターネットの普及により図面を紙に印刷したものではなく、CADファイルとして顧客企業とやりとりするようになってから、ある課題が浮上した。
それはCAD図面ファイルの互換性の問題だ。

「当時、当社で使っていたパソコン用CADソフトには、一応、DWGファイルを読み書きできる機能が付いていましたが、AutoCADとの互換性は低く、顧客との間でCADファイルを修正しながら何度もやりとりしていると、図面が化けてしまうことがよくありました」と小川部長は振り返る。


AutoCADとIJCADのハイブリッド対応が採用の決め手に

そこで同社は2004年に、CADのプラットフォームを国産のCADからAutoCADへ移行することになった。
ところが、AutoCADのコストが問題となり、その計画が暗礁に乗り上げそうになっていた時に、互換CADの存在を知り、IJCADの前身である「IntelliCAD」を採用することでその問題をクリアした。

「その結果、DWGファイルの互換性についての問題はほとんどなくなりました。しかし、当時のIJCADでは、大きなCADファイルを開いたときの安定性や性能が課題となりました。そこで、開発を委託していたシステムメトリックス社よりAutoCADとIJCADのハイブリッドアプリケーションにするというリスク回避の提案があり、一気に専用アプリケーションの移植にGOサインが出ました」(小川部長)

全ての利用者にAutoCADを配布するにはコストがかかるので、より大きなデータを担当するときにはAutoCADを、小さい案件の時にはIJCADというように使い分けることでコストの問題も解決。
その後IJCAD6から現在はIJCAD2014へとプラットフォームのバージョンを上げている。
その結果、当初問題となっていた品質や性能の課題もほとんど解消された。

「当時は、IJCADを使っていて万一問題が生じても、いつでもAutoCADに乗り換えられるという安心感も、コストと同様に互換CADを採用できた大きなポイントでした。しかし、今ではAutoCADと比べて品質や性能で遜色(そんしょく)を感じることはほとんどありません。プログラムの起動などは、IJCADの方が早いので、AutoCADよりも軽快な感じがするほどです」と小川部長は語る。

また、以前はフリーソフトのJw_cadを使っていたハウス備品事業部も、OSをWindows XPからWindows 7へと切り 替えたのを機に、IJCADを導入した。
工事現場から提供される現場事務所の平面図に仮設ハウスを配置したり、建物内に備品をレイアウトしたりする作図作業をスピーディーに行うための機能を開発し、作図業務を効率化している。


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IJCADによる作図
AutoCADと共通のアプリケーションで効率的に作業を行う。
最近ではAutoCADを使っているのかIJCADを使っているのか忘れてしまうほど


ベトナムやミャンマーの設計拠点でもIJCADを導入

さらにIJCADは日建リース工業の海外設計拠点にも、数多く導入されることとなった。
ベトナム・ハノイの設計拠点では2007年の設立当時から現在まで90本、そして2015年に本格稼働を始めたミャン マーの設計拠点でも20本が使われているのだ。
海外でもAutoCADは高い。
「海外進出の目的の一つがコストダウンにあるのに、それに高額なAutoCADを導入していては海外進出の効果が薄れてしまうので、最初からIJCADのみでスタートしましたが、問題なく軌道に乗りました」(小川部長)

ハノイの事務所は設立当時、25人ほどのオペレーターがいるだけで、日本の作図業務をサポートすることが役割だった。
その後、日本の建設会社が海外事業を強化するのに伴い、2010年代からは現地プロジェクト向けに仮設資材をレンタルする事業も始まったため、現地向けの作図業務も大幅に増えた。

「海外の設計拠点は完全にIJCADだけで作図業務を行っています。現地ではAutoCADの講習を行う大学やCADスクールが多くありますが、IJCADはAutoCADとの互換性が高いので、その卒業生はIJCADを難なく使いこなします」(小川部長)

海外拠点の作図業務は、一人のリーダーを中心に8人程度のチーム単位で行っている。
リーダー格のスタッフは現地採用しているが、日本で実習を行い仮設材の知識や日本の仮設用語などを教育し、現地に戻して実務を行う仕組みを採っている。


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90本のIJCADを使うベトナム・ハノイのニッケン・インターナショナル・アジア社


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ニッケン・インターナショナル・アジア社のスタッフ


1年前からモバイル版の導入検討も

日建リース工業の業務には、工事現場で仮設資材が設計図通りに組み立てや設置が行われているかをチェックしたり、場合によっては現場全体の安全管理を担ったりすることも含まれる。

「作成した図面を現場の最前線に持って行って安全点検を行ったり、打合せをしたりすることもよくあります。これまでは紙図面だけで業務を行っていましたが、今後はIJCADのモバイル版である『IJCAD Mobile』を使って業務効率を高められないかと1年ほど前から検討しています」と小川部長は語る。

IJCAD MobileはDWGやDXFファイルの表示や編集、保存ができる無料の「FREE版」と、さらにAutoLISPで作成したマクロが動く「PRO版」がある。
現在はiOS版が用意されているが、Android版も開発中だ。

「モバイル版は、携帯や持ち運びに便利なiPhoneを使って運用することを計画しています。紙の図面を持ち歩いていないときでも、iPhoneとIJCAD Mobileによって現場で図面確認ができると業務効率も上がるので、早期に実施したいと思います」と小川部長はIJCADの運用拡大についての展望を語った。


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「Mobile版が楽しみ」と語る山口憲一係長




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