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成功事例集

建設ソフトやハードウェアなどのITツールを導入して成功した事例を紹介します。

3次元レーザースキャナー&ソフトウェアの導入−より効率的な工事計画を−

JFEメカニカル株式会社

3D計測データ処理ソフトウェア「Galaxy-Eye」

JFEメカニカル株式会社

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西日本事業所 中央工事室
塚岡 賢治 氏

所在地:東京都台東区蔵前2-17-4
設立:1937年4月9日
資本金:17億円
従業員数:2,700名(2014年3月時点)


JFEメカニカル株式会社は、製鉄所機械などの工場設備の建設やクレーン・ブラストマシンなどの製造、機械のメンテナンスを行うエンジニアリング株式会社である。
同社では、各事業所で3次元レーザースキャナーを早期から活用している。
今回は西日本事業所中央工事室の塚岡賢治氏に話を伺った。


はじめに

弊社は、JFEスチール株式会社のグループ会社で、建設事業、メンテナンス事業、機械事業を3つの柱とする総合エンジニアリング会社です。
製鉄所における機械系設備分野での開発、設計、製作、建設、診断・計測からメンテナンス、据付工事施工を通じて得られた技術を次世代の新しい技術、高度な技術に生かし、トータルエンジニアリングをお客様に提供しております。

弊社は十数年ほど前からレーザースキャナー、レーザートラッカーなどの3D計測技術とメンテナンス技術を取り入れ、工事計画から完工までのメンテナンスソリューションを提供してきました。
特に高所や狭隘部での現状把握が困難な設備や、図面がなく図面化が必要な設備に対しても短時間で計測、データ化が可能であります。
3D計測データを工事に活用することにより、工期短縮やコストダウンに、その効果を発揮しています。
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図-1 業務内容


3Dレーザースキャナーについて

(1)現場での短時間作業
製鉄所内の工事現場では危険な区域での作業が伴います。
例えば、高炉設備では高温、ガス発生の悪環境であり、どれだけ安全に短時間で必要な作業ができるかがとても重要な課題となります。

(2)高所作業の撲滅、軽減
従来、ハンドメジャーなどで対象物の寸法や見取り図を作成する際、屋内外の高所配管などの測定には、足場を設置して計測しておりました。
また、測り忘れや追加計測が必要になると、何度も計測現場に足を運ぶ必要がありました。
そこで、レーザースキャナーを活用することにより、足場なしでの計測の実現や計測工期の短縮、手戻り防止に取り組んでいます。

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図-2 現場の風景


(3)施工計画の充実
3D計測を活用することにより、最適な施工計画を策定し、工事を実施します。
3D計測ならではのアニメーションを利用した事前の工事説明により、お客様、弊社担当者、施工者の理解度を深め、工事のポイントを明確化することで、安全性の確保や工事効率化に寄与しています。


3D計測データ処理ソフトウェア「Galaxy-Eye」の利用について

数多くのソフトウェアの中で、「Galaxy-Eye」を選定し、2011年12月から導入しました。
これにより、現場にてハンドメジャーで測っていた測定記録がレーザースキャナーを使い取得したデータから計測できることになり、寸法を測るという作業が素早くできるようになりました。


設備導入に伴う適用例

設備老朽更新工事に、3D計測を活用した事例を紹介します。
設備の入れ替えを行うと、配管の模様替えが発生します。
通常、設置から何十年も経過していると、たわみやゆがみが生じ、既設図面と現場は異なってきます。
この問題解決のため、工事用の図面を現場のレーザースキャナー計測と「Galaxy-Eye」の解析にて作成しました。

「Galaxy-Eye」には、①計測データを基に配管CADを作成する機能、②自由な位置へ配管CADを作成する機能や、③設備CADなどをインポートしてレイアウトを検討する機能などがあります。
設備周りの計測を行い、現状の配管をCADにした後、新設設備のCADを配置し、新設設備のフランジ部分から既設の配管へつなげる作業などを「Galaxy-Eye」を用いて実施しています。

特に現場は定期補修などで操業が止まっている場合はいいのですが、操業中は簡単に近づけない現場が数多くあります。
遠方からでも計測可能なレーザースキャナーは非常に強力なツールとなります。
また、周辺設備の形状データも取得できるため、周りとの干渉を確認しながら新しい配管のルートを検討することが可能となりました。

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図-3 現場を計測し配管をモデル化


現場への設備搬入計画検討例

続いて、現場への搬入計画検討を紹介します。
前述の設置位置の検討だけではなく、そこにどのように設置するかの搬入ルートも検討課題となります。
現場には、電気の計装配管など機械設計図面には反映されていないものがたくさん存在し、梁の側面や階段の脚の部分など、気付くと至る所に設置されています。
そこで、「Galaxy-Eye」の干渉チェック機能を用いることにより、例えば、レール付きの梁をかける場所を決め、干渉物をよけながら最小限の改造で設備を搬入するルートを決定するなどといったことが可能となりました。

レーザースキャナーと「Galaxy-Eye」を活用することにより幾度となく現場に出向きチェックしてきた作業をPC上で行うことが可能となります。
現場からも「作業効率が非常に良い」といった声が聞こえてきます。

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図-4 設備搬入計画のルート検討


今後の効率化ツールとして

現在、建設・保全・工事にレーザースキャナーを活用し、3D計測データを運用している会社はまだ一握りと認識しています。
3D計測データを今後どのように活用していくかが重要な課題となります。
弊社は「Galaxy-Eye」や他のツールも併用しながらこれらの業務を行い情報の共有化とコミュニケーション向上に幅広い使い方を今後も検討し続け、工事の早い段階から3D計測データを活用し、適用範囲の拡大、より効率的な運用を実施していきます。

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図-5 新設設備の設備寸法確認


最後に

現場の状況も日々変わってきています。
世代が変わるにつれて、現在の仕組みや風土を築き上げた人たちが徐々に少なくなってきました。
過去から建設・設備保全業務を築き上げてこられた諸先輩方の経験を、緻密で効率的なコミュニケーションにて、現代の技術・技能につなぐことの重要性を最近特に実感しております。

保全とは設備が壊れないように、正常で良好な状態に保ち、安心して使えるようにすることです。
工事を行う上で、「Galaxy-Eye」のような運用ツールを活用し、「コミュニケーションの保全」も引き続き尽力していきたいと考えております。




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