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成功事例集

建設ソフトやハードウェアなどのITツールを導入して成功した事例を紹介します。

3次元が業務効率もたらす。推進役の努力で実績拡大

株式会社地圏総合コンサルタント

「AutoCAD Civil 3D」


会社概要 株式会社地圏総合コンサルタント
所在地:東京都荒川区
資本金:1億円
従業員数:83名
創業:1946年10月
事業内容:建設コンサルタント業 河川・砂防、火山・斜面防災、地すべり、地下構造物、道路、橋梁、トンネルの建設コンサルタント


溝口裕也氏_皆川洋氏_小野里直也氏東京都をはじめ全国に12の拠点を持つ(株)地圏コンサルタントでは、1994年に2次元CADを導入し、現在は設計の3次元化を推し進めている段階にある。実際に同社が手がけている案件においても、3次元設計のニーズが高まってきており、受注競争を勝ち抜く上でも他社に先駆けて3次元化を図りたい思いがある。今回、社内でも比較的3次元化が進んでいる砂防・防災部を中心に取材した。

左から、砂防・防災部 設計室 室長 溝口 裕也 氏
技師 皆川 洋 氏
仙台支店 仙台調査室 主任技師 小野里 直也 氏 

3次元の活用事例が増加中

 1994年に2次元CADの導入に踏み切った地圏総合コンサルタントでは、いずれは3次元設計に移行したいとの考えを持っていた。真木善久常務取締役技術統括部長は「3次元化の前提として、まずは2次元できっちり業務効率の成果を出し、段階的に前に進めていこうという方針があった」と振り返る。
 急速ではないものの、現在は着実に3次元の活用事例が増えている。本来なら専門部署を設置し、全社的に推進を図りたい気持ちはある。「ただ、現行の体制では人員を確保しにくい。今は個人の努力に頼っている状態だが、彼らの努力で実績は積み上がっている」と強調する。
 地質調査のイメージ出しでは3次元データを積極的に活用している他、護岸整備の計画検討では発注者に3次元データの視覚効果を説明資料として付加する試みも展開。推進役の一人である仙台支店の小野里直也氏は「大規模な土工量が生じるような案件では3次元データが有効に活用できている。成果として業務の効率化が図れるものには積極的に導入している」と説明する。

堰堤モデル地形モデル

可視化は不可欠に

 特に砂防・防災部では、ボーリングと踏査の結果を合わせて地質分布を把握する際、3次元モデルを作り、それを設計にも反映するケースが多い。同部の溝口裕也設計室長は「点の情報が面の情報になり、視覚的に理解しやすい効果だけでなく、数量把握など業務効率の手段としても活用するケースが多くなった」と手応えを口にする。
 九州で進行中の調査業務では、河川堤防にどのような損傷があり、どんな対策を講じる必要があるかを景観イメージも含めて3次元で地元に説明している。別の地域では河川の氾濫を解析する際に3次元モデルをつくり、実際に氾濫した場合の状況も3次元の動画で紹介した。このように3次元による可視化が不可欠の業務は増えている。
 河川樋管の劣化対策では、実際に中に入れない状況もあり、補修管の設置状況を3次元モデルで確認する。天然ダムの影響評価に活用した事例もある。樹木の堆積を3次元モデルに置き換え、そこからのCO2排出量を張り出す調査も実施中だ。推進役の一員でもある砂防・防災部設計室の皆川洋氏は「予備設計や概略設計も含めてより川上の段階では、活用する機会が一段と増えている」と強調する。


主堰堤地質断面イメージ

3次元設計を標準化

 同社には「将来的に3次元設計を社の標準として浸透させたい」(真木常務)思いがある。手始めに社内横断の勉強会を実施する予定だ。「今は数人の推進役が社内を切り盛りしているが、それでは広がりに限界がある」と判断した。これからは、課題だった人材づくりに力を注ぎ、一気に3次元設計の推進を図る方針だ。

 背景には、3次元の活用が少なからず受注競争の差別化につながっている状況がある。そもそも土木設計では3次元納品が求められていないため、作成した3次元モデルが後工程に反映されない。「データが川上から川下まで流通することが理想的。ただ、その環境がまだ整っていないことによって、社として3次元を先行している強みを生かせている」(溝口室長)面がある。


●土木3次元CAD AutoCAD Civil3Dの主な機能
測量〜3次元設計
AutoCAD Civil3Dレーザスキャナに代表される点群データをAutoCAD Civil 3Dに取り込むことができ、下記のような項目が可能となった。
・ 点群情報を読み込んで視覚的に確認
・ 点群データの各種スタイル設定(強度、RGB、変位誤差、その他)
・ 点群データを利用して、3次元地形サーフェスを作成
・ 現場測量の実施
例えば、地山の形状を計測し、Civil 3Dに取り込むことで、防災対策工などの検討や設計が可能。また、自走式のレーザスキャナのデータを活用すれば、交通規制等をかけずに交差点や掘削オーバーレイ等の図面を迅速に復元することができる。

3次元設計〜情報化施工
AutoCAD Civil3DCivil 3Dで設計した基本設計データから、情報化施工へのアプローチに有効となるLandXMLファイル形式のデータ作成ができる。
平面線形、縦断計画、横断から基本設計データを作成し、マシンコントロール/マシンガイダンスで使用する3Dモデルを書き出せるため、測量CADとのデータ交換やMC/MGに搭載されるソフトウェアとのデータ交換が実現した。




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