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成功事例集

建設ソフトやハードウェアなどのITツールを導入して成功した事例を紹介します。

積算オープンシステムで積算業務の社内効率化を達成

株式会社 日立プラントテクノロジー

設備積算ソフト「Pick-Up」

会社概要 株式会社 日立プラントテクノロジー
所在地:東京都豊島区
資本金:120億円/従業員数:約7,500名(連結、2007年度末)
主な事業内容:社会・産業インフラに関する製品・システムの設計・製作・施工

 自社開発した積算システムからパッケージソフトに切り替えて業務効率化に成功した株式会社 日立プラントテクノロジー。パッケージに切り替えることで、どんなメリットがあったのか、話を伺った。

部長 横山 彰 氏   課長 戸澤 匡史 氏
(左)空調システム事業部 技術本部 設計部 部長 横山 彰 氏
(右)空調システム事業部 技術本部 設計部 積算課 課長 戸澤 匡史 氏



導入のきっかけ
 当社の積算システムはオフコンでの自社開発ソフトを運用していましたが、維持コストや社内外への対応を考慮して次期システムについて検討を進めていました。展示会、ベンダーのプレゼンなどでシステムの内容、操作性、ベンダーのサポートなどを比較検討した結果、オープンシステムのパッケージソフトで当社の意向に沿ったシステム構築できると判断し平成10年4月に(株)カンキョウエンジニアリングの設備積算ソフト「Pick-Up」を導入しました。



運用状況
積算作業風景
 「Pick-Up」を使用していく中で積算業務が改善され作業効率が上がったポイントは下記に記載の通りです。

■ポイント1
 従来は拾い業務を手作業で行っていましたが、画面(初期はデジタイザー)拾いに変わり、拾ったデータが自動的にシステムに取り込みできるになったことです。
 画面上で長さ物(ダクト、配管)、個数物(バルブ等)をマウスでクリックすることで拾った個所を着色しながら拾っていきます。用途ごとに色分けをし、拾い数量を表示するので安心して作業を進めることができます。
 集計・編集は機械で処理するため拾い作業時間が短縮され時間に余裕が生まれ単純な入力ミスを防止でき作業の効率化が図られました。

■ポイント2
 一つの物件を複数の人で処理できる点です(運用のルール作りが必要)。たとえば見積作業を空調と衛生を分けて各々複数の人で処理する場合、工事項目単位か系統ごとに作業を行うかのルールを決めておけば同時に入力ができます。また拾い処理をアウトソ−シングした場合、拾いデータをCDまたはメールなどで受け取り、そのままシステムの拾いデータして読み取ります。
 データをチェックし確認後、見積データに変換します。見積提出まで時間の余裕がない時などに効果を発揮しています。これも効率化が図られた一つです。

■ポイント3
 現状の業界の状況においては材料単価の変動、他社との競合など厳しい状態におかれています。見積ソフトの中で原価を検討するには十分とはいえません。
 機器・材料・労務原価を再検討する必要がありベンダーに相談した結果、見積データ作成後に原価データをCSVデータに変換しExcelで集計・編集ソフトを作成して関連部署で原価を査定するシステムをとっています。これも昨今の状況下では社内積算業務の効率化の一つと考えています。



検討帳票1     検討帳票2
検討帳票1                  検討帳票2

拾い画面
拾い画面

見積書     アイソメ図
見積書                  アイソメ図


PICK-UPの特長

 「Pick-Up」は、拾いソフトと見積ソフトが分かれているため、拾い業務の積算事務所などへのアウトソ−シング対応が容易になりました。
 見積データ入力画面が出力する見積帳票と同一であるため、入力されたデータがその出力イメージで表示され確認できてわかりやすくなっています。また、同じ画面で名称・数量・単価がダイレクトに編集できるため、内容が一目でわかり入力ミスの防止に役立っていいます。
 他にも、カンキョウエンジニアリングの協力により積算データをすべてCSVデータに出力ができるため見積データのデータベース化が容易となったこともメリットです。



積算業務に期待すること(今後について)

 まず、インターネットを活用して積算−管理−営業−工事部門の各部門との連携をより効率的に運用できる積算DBのシステム構築を検討していきたいと考えています。一方、数年前からCADデータとの連携を検討・実行してまいりましたが現状においてまだ完成したとはいい難いのが実情です。今後は見積段階でスムースに業務が実行できるようにCAD、積算ベンダーのソフト開発に期待もし、相談していきたいと考えています。





関連ソフト

設備積算ソフト「Pick-Up」(カンキョウエンジニアリング)








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