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成功事例集

建設ソフトやハードウェアなどのITツールを導入して成功した事例を紹介します。

建築にIT知識が要求される時代に最初の一歩にeYACHO

大和ハウス工業株式会社

eYACH OforBusiness

本社ビル
大和ハウス工業株式会社
所在地:大阪市北区
創業:1955年4月
資本金:1,618億4,518万円
従業員数:16,535人(2022年4月現在)
事業内容:国内外の建築および都市開発事業、国内での環境エネルギー事業
https://www.daiwahouse.co.jp/

本社ビル


 
大和ハウス工業では、タブレットとeYACH OforBusiness(以下、eYACHO)を導入し、建築系工事部門のDXを強力に推し進めている。
 
現場での利用事例、利用促進のための取り組み、グループの成長戦略におけるeYACHOの役割について、建築系施工推進部長 吉岡 憲一 執行役員、技術統括本部副本部長 菊池 雅明 執行役員、建設DX推進部 山川 秀和 氏、関東工事部 清水 慶典 氏、東京工事部(流通)田中 信宇 氏、東京工事部(建築)文元常宝 氏、膳敦宏 氏に話を伺った。
 
 

残業時間削減のためにアナログ作業をなくす(現場事例)

現場で最初に取り組んだのは日々の作業間連絡調整だ。
毎日、配置計画図にマーカーで書いて運ぶ作業が繰り返し発生していたが、eYACHO導入後は図面をPDF化してeYACHOに取り込み、必要事項を書き込むなど準備は簡素化され、その画面をサイネージに表示。
朝の早出も必要なくなり、その場で画面スクロールするだけになった。
 
職長会パトロールでも見てパッと分かる書式を作成し、情報が伝わりやすくなった。
一部職長にもiPad(eYACHO)をリースで提供しKY活動で使用している。
今後職長を含めて利用が加速すれば、さらにペーパーレス化・効率化が進むだろう。
 

2

 

東京工事部 工事第二部
東京建築工事課
(仮称)殿町プロジェクトⅣ
新築工事
膳敦宏 氏

 
 

同じ画面を同じタイミングでeYACHOの中で正確に会話できる(現場事例)

eYACHOで新人からベテランまで全員が同じ図面を見ることができ、図面変更も同じタイミングで周知・共有できる環境が整った。
施工店から製作図が出るとPDFにして取り込み、意匠との確認など、図面チェックも便利だ。
意匠・構造・設備設計を含めて関係者間で図面を共有できるため、離れていても、同じ図面・同じ写真をリアルタイムで見ることができ、正確に会話でき、確認しやすくなった。
 
また、非常に簡単なテンプレートで、簡易な勤怠管理としても使用している。
 
簡単だからこそ書き込みも習慣化しやすい
図面・写真・作業間調整から簡易な勤怠管理まで、eYACHOという一つのツールの中で情報が一元管理できるようになったことは、現場を管理する立場として非常に大きな意味がある。
 

簡単だからこそ書き込みも習慣化しやすい
簡単だからこそ書き込みも習慣化しやすい


東京工事部 工事第二部 東京建築工事課
主任技術者 (仮称)殿町プロジェクトⅣ
新築工事 作業所長 文元常宝 氏

 
 

デジタル化の最初の一歩に最適なハードルの低さ(促進取り組み)

今後さまざまなITツールを利用する必要性が高まる中で、アナログの野帳がタブレットに変わったeYACHOはハードルが低く、最初の導入に最適だ。
着工前の現場の準備や、現場スタッフのサポートなどでeYACHOを積極的に利用し、現場運営の効率化を促進している。
コロナ禍により、遠隔で現場管理と可視化が強制的に必要となり、職長へのタブレット(eYACHO)の貸与を進めてきた。
職人がタブレットを持ち、搬出入状況や現場の進捗管理、安全・工程・品質上必要な情報などがタイムリーに全員で共有できるようになった。
現場独自の優れた書式も多数できてきており、今後も定期的にDX推進部と情報を共有し、さまざまな改善・改革を進めていきたい。
 

東京本店 東京工事部 工事第一部
東京流通工事 第三課 主任技術者
一級建築士 一級建築施工管理技士
田中信宇 氏

 
 

絵を描くように指示書が書ける(現場事例)

eYACHO導入前は、現場監督は画板のようなものを持って移動し、各部門の進捗は電話などで確認して集めていく必要があった。
さまざまな情報が一つに集まり、変更があったときにそれを一度に周知することは紙の帳票ではできなかったが、eYACHOがこれを解決した。
情報が集まるようになると「できていないところ」が可視化されフォローできるようになる。
年代による使いこなしの差はあるが、日頃からデジタルを使い慣れた若い世代はベテランのデジタルの悩みごとをフォローし、ベテランは現場知識を伝え、デジタルに置き換えてもらうことで現場が円満になっているように感じる。
 
eYACHOの注目すべき点は建築知識が浅くても使えるソリューションであること。
建築知識が十分とは言えないスタッフでも、要点を押さえて絵を描くように指示書が書ける。
施工検討会や進捗写真報告、監査的な書類作成などにもeYACHOを使用しており、われわれの知識が蓄積され、eYACHOのさらなる進化を促すことができれば、さらに現場のスタッフに分かりやすいものになるだろう。
われわれは建設業の将来性を感じて入社して来た若い世代の未来を築くためにも、DX化をどんどん進めていく。
 
経験が浅い人でも使えるのがeYACHO
経験が浅い人でも使えるのがeYACHO


BIMを使って作成した図面を元に現地で墨を出す。図面中に相違がなくても実際はモデル図面と相違が発生する。注意することや補強材のディテールなど、写真と手書きで詳細な指示ができる。


関東工事部 工事第一部 横浜流通工事課
主任 一級建築施工管理技士
清水慶典 氏

 

推進リーダー配置しDX化に弾みを(促進取り組み)

当初、ペーパーレス化と業務削減を目的に、手書きであることや、現場で自由に帳票を使える点などへの評価が高いeYACHOの導入を決めた。
デジタルに対して抵抗感があることを危惧していたが、爆発的に利用者が増え、現在では約2,000クライアントで導入して業務に活用し、当初の目的に対して印刷費用5割削減、それに伴うCO2削減、一日当たり最大で約110分の業務時間削減といった結果につながる部門もあった。
今後はeYACHOの利用を設計・構造などの部門に拡大するとともに、将来的には工事日報・KY安全指示書・出面情報などを
自動集計するなどシステム連携につなげていきたい。
 
当社では、eYACHOを含むDXを促進するために2022年10月「建築系DX推進リーダー」を全国9ブロックに27名配置した。
先進例である東京や横浜を中心に帳票などを全国標準にしていく動きを加速させていく。
 



本社 技術統括本部 建設DX推進部
建築系施工グループ
主任 山川秀和 氏

 

グループの成長支えるDX(経営)

大和ハウスグループの持続的成長モデル実現のための5カ年計画「第7次中期経営計画」において、経営指針を支える重点テーマの一つである「デジタルトランスフォーメーション」は、全体を支える位置付けとして描かれている。
 
エビデンスを残す、報告するための書類が増える中、書類を作る作業を減らすことが業務効率化の要であり、eYACHOの全社導入後、劇的な変化を感じている。
分析活用につながるデータを蓄積するという視点でさらにDXを推進していく。
 
デジタルソリューションにより3Kと呼ばれた時代から建設業界も変わりつつある。
効率よく業務をこなすだけでなく、夢のある建設という仕事を楽しいと感じつつ取り組む従業員が増え、グループはもちろん建設業が一体となって盛り上がることを期待している。
 


執行役員 建築系施工推進部長
建築系安全担当
吉岡憲一 氏

執行役員 技術統括本部副本部長
建築系安全担当 環境副担当
菊池雅明 氏

 


最終更新日:2023-06-21




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