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成功事例集

建設ソフトやハードウェアなどのITツールを導入して成功した事例を紹介します。

TREND-POINT&TREND-COREで国交省ガイドラインに沿った本格的CIM活用工事に挑戦

株式会社大林組

TREND-POINT/TREND-CORE

高橋 寛 氏 黄 再弘 氏古荘 伸一郎 氏 鈴木 雄大 氏友廣 裕亮 氏 五嶋 崇嗣 氏
株式会社大林組
所在地:東京都港区
創業:1892年1月 設立:1936年12月
資本金:577.52億円
事業内容:国内外建設工事、地域開発・都市開発・その他建設に関する事業、およびこれらに関するエンジニアリング・マネジメント・コンサルティング業務の受託、不動産事業ほか
https://www.obayashi.co.jp/

(左列)鬼怒川左岸船玉伊佐山地区整備工事        
(上から)現場代理人 友廣 裕亮 氏             
監理技術者 五嶋 崇嗣 氏              
 
(中列)生産技術本部 設計第一部             
(上から)副部長  古荘 伸一郎 氏             
設計第一課 鈴木 雄大 氏             
 
(右列)土木本部長室 i-Conセンター 現場支援       
(上から)第一課 課長  高橋 寛 氏            
第三課 副課長 黄 再弘 氏           
  

 

鬼怒川左岸船玉伊佐山地区整備工事は、2015年に豪雨被害を受けた、鬼怒川下流域の最上流部分約2.8kmの河川築堤および排水樋管5基の新設工事である。
同時にこの現場はICTやCIMの全面的活用を推進する発注者指定型の現場でもあった。
工事を請け負った大林組は早くから現場でのCIM活用に取り組んできたゼネコンだが、そんな同社にとっても初めての本格的なCIM活用現場となった。
同現場を担当した大林組の皆さまに取り組みの詳細について伺った。

 
 

CIMの全面的な活用推進現場

 
「5年前の豪雨で決壊した鬼怒川の堤防を整備しようという国土交通省の事業で、われわれはその一部である堤防区間の新設工事に携わりました」そう語る現場代理人の友廣裕亮氏によると、工事は延長約2.8kmの河川築堤と排水樋管5基の新設工事で発注者指定型のCIM活用現場。
友廣氏も他の現場で3次元モデルを部分活用した経験はあったが、正式なCIM現場としての本格活用するのは初めてだった。
そこで友廣氏は大林組設計第一部に相談を持ちかけた。
同部の古荘伸一郎氏は語る。
 
「当社は平成24年からBIM/CIMの活用を始めましたが、相談を受けた2年前の時点では、国土交通省のガイドラインに沿う正式な業務として進めるCIM現場は私たちもほぼ初めてでした」
そこでまず「CIMで何ができるのか?」現場と話し合うことから始めることとし、アドバイザーとして福井コンピュータを招聘した。
「理由は福井コンピュータが業界トップを走るCADベンダーと認識していたから。先行してCIMソフトを検討していた別部門の担当者から勧められたのも大きかったですね」
そんな古荘氏の言葉にi-Conセンターの黄再弘氏もうなずく。
 
「“福井コンピュータのソフトが良い”と紹介されたんですよ。ちょうど使用ツールを選ぶ必要があったので、福井コンピュータ製品でできることを調べ、他社と比べました」線形モデル、土工形状モデル、地形モデル、構造物モデル等々、CIMモデルもさまざまだが、それらが網羅される鬼怒川の現場に対応できるのは福井コンピュータ含め2社だけだった。
両者を比較した黄氏は「TREND-POINTとTREND-COREが特に使える」と判断したのである。
また実際の現場ではCIMPHONYPlusも使用された。

 
 

設計・施工で多彩なCIM技術を活用

 
同現場におけるCIM活用の内容は、設計側では以下の4項目に集約される。
①CIMモデルと2D図面との整合照査、𖯃既設構造物と新設構造物との接続部確認、③部材の干渉チェック、④数量算出。まず①だが、本現場では新設構造物の構造図や配筋図など2D図面に加え、構造/配筋のCIMモデルも受領したが、施工段階でこれらを活用するため、TREND-COREで①を行った。
具体的にはTREND-COREで読み込んだCIMモデルと2D図面を色分けし重ね合わせて目視チェック。
必要に応じモデル修正まで行った。
「通常、2D図面の照査は時間的にも作業量的にも大変ですが、今回は色分けの工夫などでかなりスピードアップできました」と黄氏は語る。

躯体モデル 地形・仮設などと 統合
CIMモデルと2D図面の照合照査
CIMモデルと2D図面の照合照査


次に②では、レーザースキャナーで既設構造物周辺の点群データを採取し、TREND-POINTでこの点群モデルと新設樋管構造物のCIMモデルとを統合した。
結果、接続部のズレが判明したと言う。
「図面では説明しづらい箇所ですが、CIMモデルで視覚的に把握でき、発注者への説明や対策協議もスムーズに進みました」と友廣氏は言う。
 
一方、施工時のCIMは以下の4項目だ。
❶CIMモデルを用いた施工ステップの制作、❷品質管理のための属性付与、❸クラウドを用いた情報共有、❹レーザースキャナーによる出来形管理。
❶では地形の点群データと構造物の3Dモデルから3D施工ステップモデルを作り、作業計画や情報共有に活用したが、点群処理にTREND-POINTを、3Dモデルの制作にTREND-COREを使用した。
監理技術者の五嶋崇嗣氏は語る。
「3Dモデルでは起伏も視覚的に分かりやすく、平坦地造成も効率的に検討できましたね。また事前に各ステップの完成形を3Dで確認したので、作業員への情報共有もスムーズでした」
 
次に❷で付与されたのは、維持管理フェイズで発注者が活用するための情報である。
具体的には国土交通省のCIM導入ガイドラインを参考にコンクリート打設日やスランプ、養生などの情報が3Dモデルに直接付与された。
さらに❸で発注者・現場・本社サポート部門の情報共有のため導入されたのがCIMPHONY Plusだ。
発注者も経験が浅くフル活用は難しかったが、「第一歩としては良かった」と古荘氏は言う。
CIMPHONY PlusならiPadなどで手軽に見られるので「発注者にも勧めやすいです」とのことだ。
そして❹では、レーザースキャナーで得た点群をTREND-POINTを使用し出来形管理を実施。
ワンマンでの出来形管理を実現している。

設計時の施工計画
設計時の施工計画
計画修正後
計画修正後


クラウドでCIMモデルを確認
クラウドでCIMモデルを確認
CIMPHONY Plus の画面
CIMPHONY Plusの画面後


 
 

CIM活用現場に最適な福井コンピュータ製品群

 
TREND-COREを使いCIMモデルの編集やモデルによる検証を行った鈴木雄大氏によれば「他社ソフトに比べ動作が軽快で使いやすかった」と言う。
特にこれ一本でモデル編集も属性付与も外部参照もできる点は大きなメリットと感じたようだ。
「とにかく非常にパワフルで、いろいろと助けられた実感があります」
また、本現場でTREND-POINTを使う機会が多かった五嶋氏は「点群データを目に見える形にすると本当に強力」と感じた。
実際、設計上の問題で保留されていた発注者との協議が、問題箇所をTREND-POINTで見える化するとすぐ理解され、協議も再開されたと言う。
 
CIM活用工事が拡大する現状を受け、大林組ではi-Con対応の専門部署として発足したi-ConセンターにCIM専門チームを増設。
各現場のCIMを確実に支援できる体制づくりを進めている。同センターの高橋氏は語る。
「現場の皆が気軽にすぐ使えて効果が出なければ、生産性向上にはつながりません。聞けば誰でもすぐCIMを始められるような体制作りが課題です。
ツールも楽に活用できることがキーワードになるので、福井コンピュータ製品に大いに期待しています。
ぜひ、いろいろご相談させていただきたいですね」

TREND-COREでCIMモデルを操る
TREND-COREでCIMモデルを操る



 
 



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