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成功事例集

建設ソフトやハードウェアなどのITツールを導入して成功した事例を紹介します。

積算システムの導入と効果

株式会社 設備技研

みつもりくん

会社概要 株式会社 設備技研
所在地:沖縄市泡瀬
設立:1992年
従業員数:35名
主な事業内容:電気・衛生・空調設備工事および設備積算代行業務

積算センター内部 積算風景  株式会社 設備技研では、公共工事を中心とした管工事業を手がけていたが、近年では民間工事にも力を注ぐとともに、県外企業との提携により拾い出し積算業務を行う積算センターを開設した。  設備工事を行う他企業の積算業務の代行を行っている。積算センター成功に大きな役割を担った積算システムの導入と効果について話を伺った。

積算センター内部 積算風景

積算センターの役割は?

代表取締役社長 平良 智 氏  代表取締役社長 平良 智 氏

 「非常に労力を要する設備工事の積算作業を、沖縄の積算経験豊かな人材を集結させ、さらに効率的なソフトを使用して、少しでも安価に本土企業の積算作業を実施したく新しい事業部を発足させました。  従来の積算センターとは違い、あくまでデジタルデータで本土とやり取りをし、お客様と同一のシステムを使用することにより、データの二度入力などの手間を一切省いて、時間的な効率化も図っています。  単純なスポット依頼の積算作業だけではなく、弊社の中にお客様専用のスペース、担当員を確保して、さらに安価に積算作業を外注化していただける包括契約型積算センターも沖縄なので始めて実現できたことであります。
 また、沖縄県は非常に雇用状況が悪くて、微力でも沖縄県の雇用促進につながると思い結果として、少しは社会貢献になっているのかなあ…と自負しています」(平良社長)


みつもりくん導入のきっかけは?

常務取締役 具志堅 晃 氏  常務取締役 具志堅 晃 氏 
 「とにかく積算作業の効率アップが一番重要ですので、選定には苦労をしました。本土まで出かけていって、とにかくたくさん見て触って、実際に使ってみましたね。その中で、積算作業を初めてコンピューターソフトで行う人達にわかりやすくて使いやすく、それでいて効率アップにつながるのは、これだと決めました。  そして、「みつもりくん」は専門工事業の皆様には、大きなシェアがありますので、弊社の積算コンセプトのデータ連携型積算には、お客様と同じシステム、同じマスターを使用する必要があります。そのためにも業界シェアは選定に決定的な要因でした。
 総合工事業に大きなシェアを持つ和田特機社製「Tetra21」との親和性も良く、今は積算作業をすべて「みつもりくん」で行い、総合工事業のお客様へは「Tetra21」へデータを転送して、納品をしています。
 今現在は、手拾いが良いと冷ややかな目で見ていた担当員も、「みつもりくん」がなかったら積算ができないと言っております。選定に間違いはなかったと喜んでおります」(具志堅常務)

本稼働するまで、ご苦労はあったのでしょうか?

営業部長 浅野 和重 氏  営業部長 浅野 和重 氏

 「まず第一に沖縄は遠いので、お客様よりお預かりした図面をどうやって早く届けようかということ。航空宅配便でも、どうしても丸1日~2日はかかりますし、輸送コストも馬鹿になりません。第二にお客様は全国におられますが、弊社本土スタッフは、東京と大阪にしかいないこと。  この2つの難問を同時に解決をしたのが、あるASPサービスをご提供されている企業との出会いでした。そのASPサービスは、大量の図面データや積算データを、ユーザーごとにセキュリティーを確保して安全に保管ができる基本機能がありました。そして、そのASPサービスのご担当者様と、弊社の設備積算サービスのデータ連携概要を何回もお話して、やっと全体構成を完成させました。言葉に書くと、一行のことですが、完成までには苦労が多かったです。  そのASPサービス提供企業が展開する全国各地のスキャンニングセンター/デリバリー要員の方も弊社の手足となっていただき、お客様の所まで駆けつけていただけます。
 結果として、全国各地のお客様の図面を、デジタル化して、さらに積算に便利なようにノイズ除去して3時間以内に沖縄へ届けることが実現しました。残念ながら、読者の皆様にご披露できないのですが、沢山の工夫がされております。
 稼動し始めてからも、問題が発生しました。積算のお客様ごとに、施工区分や配管用途、仕上区分などが、細かく違うのです。これは、コスモ・ソフトのアドバイスで一挙に解決しました。  お客様のマスターを守秘義務契約のもとでお預かりすれば、実はマスターの中にきちんといろんな設定が内包されているのでした。沖縄のセンター要員がお客様ごとの特色を覚えるまでには、内地スタッフが苦労をしましたが、なんとかこの問題もクリアしつつあります。
 また、永遠のテーマかもしれないのですが、積算センタースタッフの人員数と営業の結果の仕事量であります。どちらが先行しても、バランスが取れません。常に仕事量より、ちょっとだけ大目の人数を予想、確保するのが永遠の問題なのかも知れません…」(浅野部長)


現在の積算センター利用状況は?

株式会社 設備技研  「現在は総合工事業5社、専門工事業15社、メーカー・代理店1社にご利用いただいております(代理店様については、大手電材卸総合商社である因幡電機産業様と包括契約を結び、現在は10名で、2009年4月以降順次人数を増やして、最終的には20名体制で全国の見積業務の80%以上を沖縄にて実施いたします)。  特に、メーカー・代理店の皆様には、包括契約型積算について、非常に興味を持っていただき毎月、数社がご見学に来ていただいております。ぜひ、ご興味のある企業様は、沖縄観光のついででも構いませんので、お寄りいただきたいです。自社の積算作業にかかわるトータル費用の削減と、時間短縮による営業的なメリットは、間違いなく皆様の企業力のアップにつながるものと信じております」(浅野部長)


今後の抱負をお聞かせください

 「沖縄には、沢山の優秀な人材が仕事を求めております。大手企業がコールセンターを沖縄に集結させていることからもわかります。沖縄に、日本でトップを争えるような設備積算センターを育てて、積算業界の業務体系を提案/変革していくのが夢です」(平良社長談)


顧客からのコメント  現在は、機器物(A材)の個数拾出作業は、手拾いで実施していますが、集計の手間もなく、画面にて拾い履歴も確認ができる。とても大切なことですね。また弱電の拾出作業にも効率化が図れると思われるので、今後弊社でも「みつもりくん」を検討していきたいと思います。
因幡電機産業(株) 山本 篤 氏     設備技研 積算センター内部 因幡電機産業フロアー
因幡電機産業(株) 山本 篤 氏     設備技研 積算センター内部 因幡電機産業フロアー 

最終更新日:2019-05-14




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