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成功事例集

建設ソフトやハードウェアなどのITツールを導入して成功した事例を紹介します。

フロントローディングの実現 -設計施工プロセスの効率化をBIMで推進-

西松建設株式会社

建築企画BIM「TP-PLANNER」


西松建設株式会社
所在地:東京都港区
創業:1874年(明治7年)
資本金:23,513,643,819円(2020年3月末現在)
社員数:2,684人(2020年3月末現在)
 
 

BIM 推進室     開発事業第一部   
鉄川 与志雄 氏    山岸 雄一 氏  

西松建設株式会社では、2018年4月にBIM推進室を立ち上げ、「西松BIMシステムの構築」を本格的に開始した。
社内のBIM活用を推進するBIM推進室 鉄川与志雄氏にBIM利用に至る変遷と導入の目的、開発事業第一部 山岸雄一氏には、連担用地を事例にTP-PLANNER利用法を解説していただいた。
 
 

3DCADからBIMへの変遷

西松建設における3次元CADの利用は、1989年、UNIXワークステーション仕様のBentley Microstation導入から始まった。
 
それまでの建築設計部門におけるコンピュータ利用は、ミニコンによる構造計算、日影などの解析系中心の利用であった。
 
電算をUNIXワークステーションへ切り替えると同時に、プレゼンテーションのための3DCADの利用が始まった。ただし当時はハード・ソフトともに高額で、習得には時間を要した。
 
1993年、事務所ビルの建設で逆打ち工法のシミュレーションを工程画像だけでなくCGアニメーションまで作成した。
 



作成は困難を極めたが、施主の理解向上はもとより、施工担当職員や職人さんへの工法の学習だけでなく工程管理にも大いに役立った。
 
施工シミュレーションはBIMでは4Dといわれる。当時、時間軸を伴う施工シミュレーションによるプレゼンは画期的で国際的にも注目された。
 
これらの経験から3DCADの設計への利用は全社的な流れとなった。
 
 

BIM導入の目的

2015年BIMの本格検討を開始した。BIM導入の目的をおおむね下記とした。
 
・夢物語でなく現実的に対応できることは何か?
・現場と設計相互の理解力を向上するために、 3Dで確認し、整合性の取れた設計ができるようにすること
・社内外へのプレゼンの活用だけでなく現場にとっても役立つBIMとは何かを考える。
 
検証は、以下の内容で行いその結果Rrevitで本格運用することとなった。
 

地下免震ピット

 

擁壁と基礎免震の鉄筋チェック



その他、設備配管干渉チェックなど社内BIM構築のための試行を行った。
 
 

現在の取り組み状況

2020年現在、BIM推進室では、設計・施工の各現場における効率的なBIMの取り組みを後押しするため、「西松BIMシステムの構築」を行っている。
 
BIMを活用することによる利点を最大限に享受できるよう、「見える化による合意形成」「干渉チェック」「図面整合化」を目標に掲げ、データの入力・モデリング・図面化の手法を整備していくとともに、実際に稼働中のプロジェクトでのBIM利用を段階的に増やしていき、全社的なBIM活用を推進している。
 
BIMの有用性の一つである図面整合化においては、データの一元管理が重要となる。従来の2次元の設計では「TPPLANNER」や構造解析ソフト等、用途に応じてソフトを使い分け、それぞれでデータを管理していた。現在、西松建設で利用を進めているRevitではそのアドオンツールとして「TP-PLANNER」等のソフトを利用することができ、データを一元化したより効率的な設計業務を行うことが可能になっている。
 


以上 鉄川氏 談

 
 


TP-PLANNERによる連担制度を利用した事務所ビルとホテル棟の計画

開発・不動産事業本部では、最適な事業計画案の迅速な提案が日常的に要求される。もちろん適法でなければならない。
 
今回は、「連担建築物設計制度」で敷地面積約6000㎡、容積率500%の連担用地にホテル棟とオフィス棟を計画する事例で解説したい。
 
1)建物階数階高および座標軸を10種設定可能 
連担ゆえ容積率、形態制限などは一体で行わなければならない。
 
本例のようにホテル棟とオフィス棟では階数・階高が異なる。TP-PLANNERでは座標系ごとに階数・階高・建物配置基準軸が設定可能なため、それぞれ異なる建物を設定することが可能だ。そのため、容積率、形態制限を逐次確認することが可能になる。
 
 
2)容積参入の可否を判断する「部屋種」テーブルを選択しプラン作成



建物用途により床面積の容積参入の可否の異なりは、共有部において多い。
 
「部屋種類」から配置ブロックを選択することで現況の容積率や専有率が遂次確認可能でブロックパース作成される。
 



面積表は、西松建設仕様マクロで作成される。*上図面積表はTP-PLANNERオリジナル
 
 
3)形態制限をプラン時に逐次チェック
この事例の場合4方向道路高さ制限が問題となる。令132条が適用された道路高さ制限を確認する。NGへの対処は天空率解析のボタンをクリックすることで結果をグラフで表示する。青表示されるとクリアしたことが一目で分かる。
 



4)建具:躯体配置
TP-PLANNERで配置する建具そして簡易構造計算で算出される躯体は、通り心を設定することで自動配置される。
 


5)Revit連動
TP-PLANNERとRevitの連動処理法は、大別し2種の方法が考えられる。
①Revitで建物形状を先行作成する手法
RevitアドインでTP-PLANNERと用地情報を連動し日影規制、斜線規制、天空率などの解析をRevit上で利用する方法。
 



②TP-PLANNERでBIMモデルを構築後、Revit連動する手法
形態制限ツールを満載したTPLANNERで建物形状を確定後、IFC連携でRevitへ受け取り渡す。開発・不動産事業本部では、入手した用地情報の内容により手法を選択しBIMを活用している。

以上 山岸氏 談

 
 
 


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