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成功事例集

建設ソフトやハードウェアなどのITツールを導入して成功した事例を紹介します。

i-Construction現場だけに囚われずさまざまな現場に合わせてICT&CIMの技術を自在に活用する

株式会社 玉川組

TREND-POINT/TREND-CORE

株式会社 玉川組

建設部第1課工事長
石尾 弘明 氏

 
所在地:北海道恵庭市
設立:1963年4月
資本金:1億円
従業員数:108名
事業内容:総合建設業
 
 
 
 
 
    
 
北海道恵庭市に本社を置く玉川組は、半世紀余の歴史を持つ地域屈指の総合建設会社である。この地域の建設業界を牽引する存在として新しい技術の研究にも積極的に取り組み、情報化施工に始まる現場IT化の流れも早くから導入を推進してきた。すでに多くのi-Construction活用現場を手掛けて豊富な実績を蓄積した同社は、次のステップへと着実に歩みを進めている。そんな同社の最新の取り組みの一つであるTREND-COREを用いたCIM活用の現場に、工事長の石尾弘明氏をお訪ねした。
 
 

i-Con以前から3次元を活用

 
「実は当社の3次元活用の取り組みは、i-Constructionが始まる前から始まっていました」
 
それは2012年頃のことだった、と石尾氏は言う。レーザースキャナーと他社製3D-CADによる現地測量から始まった取り組みは、3D-CADの扱いの難しさ等の問題で、当初なかなか普及が進まなかった。しかし2017年、状況は一変する。石尾氏が担当した現場にTRENDPOINTを導入し、これが同社の3次元活用のターニングポイントとなったのである。
 
「ある橋の解体工事でしたが、渇水期でないと現場近くの川に入れず橋に近づくのも難しくて、通常手法の測量が困難だったのです。そこで3Dレーザースキャナーで点群を取得し、加工して測量に使おうと考えました」
 
当然、点群処理ソフトが必要になり、その検討を進める中で知ったのがTREND-POINTだった。
 
「TREND-POINTはいち早くi-Con対応しており、今後の当社にとって利用価値が高いと考え、導入を決めたのです」
 
こうして始まった解体工事の現場で、TREND-POINTと3Dレーザースキャナーは期待どおり効果を発揮した。TREND-POINTで処理した点群データにより構造物の既存形状を取り込み、これを測量の素材として用いたのである。この運用を通じ、石尾氏らは点群データを使った手法で実状とほぼ同一の測量ができることを確認。工事は滞りなく進められた。
 
「私自身、3次元ツールは初めてでしたが問題なく使えましたね。精度の高さも確認できたので、その後すぐ別の道路舗装工事で、切削オーバーレイの出来形管理にも使いました」
 
この成功をきっかけに玉川組各現場でICTが急速に普及。結果、i-Constructionが始まったときには、誰もが戸惑いなく取り組める環境が生まれた。
 
「当社のi-Con現場も累計で7〜8現場になりましたが、それらに限らず何らかの形でICTを使うことが当社では当たり前となっています。現在はその上で、何に応用していくか─がテーマですね」
 
ICTの活用フィールドは思いの外広いと石尾氏は言葉を続ける。建築や他の構造物の掘削など、小スペ−ス・小ボリュームの工事でも力を発揮する場所は十分あるのだ。さらに同社ではICTに続く挑戦も始まっている。その一つがTRENDCOREを用いた新たなCIMの展開である。
 

 

TREND-COREでCIMに挑戦

 
現在、石尾氏が担当するのは約950mの道路延伸工事の現場である。受注者希望型のi-Con活用現場で、すでに基盤となる排水溝と構造物(橋とボックスカルバート)構築が進行中だ。i-Con提案内容としては掘削工事と盛土工事の土工事があったため、石尾氏はこの土工事でのICT使用を提案し、発注者の了承を得たのである。
 
「i-Con現場としてはルーティンな内容でしたが、すでに効果は十分に出ています」と、石尾氏は笑う。着手は切深約3m程度の掘削で、通常ならオペレーターの他に手元と高さ指示を行う2名が必要な工事だったが、ICT建機により基本的に全てオペレーター1人でできたと言う。
 
「実はそのオペレーターもICT建機は今回が初めてでしたが、操作は1〜2日で慣れました。周囲に他の作業員がいないので安心して進められた、と言ってましたよ」
 
実際、接触事故等の心配も軽減できたようだ。もちろん石尾氏自身もTREND-COREの本格活用はこの現場が初めてだったが、不安はなかったという。
  
「TREND-CORE自体さほど高いハードルを感じなかったので、挑戦してみようと思ったのです。i-Con同様、CIMもいずれ必要になるわけで、だったら少しでも早く始めておきたいですからね」
 
実際の運用では、まずTREND-POINTで点群データから生成した地形モデルに、TREND-COREで作った橋などの構造物モデルを融合して計画モデルを作成。これを構造物の不可視部分の確認等々、さまざまな用途に活用していった。そこで大いに役立ったのが、TRENDCOREに標準で用意された多彩な重機等の3D部品だった。計画モデルにこの3D部品を置いて配置計画を立てたり、重機の作業計画やその作業半径の確認や関連する危険予知等まで、幅広く活用できたと石尾氏は言う。
 
 
TREND-COREによる作業        プロジェクターで会議机に3D計画モデルを投影
 
 

大切な所を分かりやすい角度で

 
配置計画を貼り込んだ作業計画書    TREND-COREによる作業計画
 
 
「例えば、現場のこの位置に重機を配置したとき、作業員が安全に作業できるか?等も確認できました。2D図面より確実に分かりやすいし、作業員にも明確に伝えることができます」
 
特に大型クレーンなど、一度現場に入れると動かしにくい重機の配置計画では、3Dモデルによる確認が極めて重要だ、と石尾氏は言う。現場上空の架空線等の高さや位置など、図面に落とすのは難しいものだが、3Dモデルを使えば、この架空線との干渉やクレーンを上下させたときの架線との離隔などの検討も容易に行える。しかも3Dモデルだけに自由に視点が変えられ、一番大切な箇所を一番分かりやすい角度で見せられるのだ。
 
「2Dではこうはいきません」と石尾氏は笑う。
 
「例えば、今やっているボックス等でも、実際の現場では見られない杭の形状を具体的な形として可視化して見せられます。現場では完成イメージを持たないと作業の道筋が立てられないので、それを皆で共有できる3Dモデルは非常に効果的なのです。TREND-COREを使えば、こうした3Dモデルを豊富な3D部品を駆使して容易に作れます」
 
実際、石尾氏はそうやって仕上げた配置計画を出力して作業計画書に貼り込んで提出したり、特殊なプロジェクターで会議机に投影して打合せるなど、さまざまに活用しているのである。
 
最後に、今回初めて本格的に使用した、TREND-COREの使用感を聞いてみた。
 
「使った感じはとても良いですよ。構造物単体を描くだけなら、初心者にもハードルは決して高くありません。2DCADユーザーも、ある程度ならすぐ習得できるでしょう。私もどんどん幅広い活用に挑戦していきたいですね!」
 
 
       TREND-POINTとTREND-COREによる現場モデル
 
 



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