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成功事例集

建設ソフトやハードウェアなどのITツールを導入して成功した事例を紹介します。

建設現場のワークスタイル改革を牽引 「紙からデジタル化」で生産性が 大幅に向上

株式会社 大林組

デジタル野帳「eYACHO for Business」

株式会社 大林組

グローバルICT推進室
堀内 英行 氏

 
所在地:東京都港区
設立:1936年12月
資本金:577億5,200万円
従業員数:8,524名(2017年3月末現在)
事業内容:国内外建設工事、地域開発・都市開発・その他建設に関する事業、およびこれらに関するエンジニアリング・マネージメント・コンサルティング業務の受託、不動産事業ほか
http://www.obayashi.co.jp/
 
 
 
株式会社 大林組では、iPad導入以降、従来の紙の現場作業記録ノート「野帳」に置き変わるものとして、デジタル野帳「eYACHO for Business(以下、eYACHO)」を活用している。『紙からデジタル化』による現場のワークスタイルの変化や導入効果について、グローバルICT推進室 堀内英行氏、生産企画部 鈴川重信氏、情報エンジニアリング部 山口直之氏、建築工事事務所 川亮太氏、中村允哉氏、土木工事事務所 横田慎晶氏に話を伺った。
 
 

業務のワンストップ化で生産性が向上

 
eYACHOを共同開発した株式会社大林組では、iPadを全社導入するなど、建設現場のワークスタイル改革に積極的に取り組んでいる。開発に当たり現場の声を反映し、写真や録音、表計算など現場で必要な機能が多数搭載された。
 
「おかげでメモや表、写真、図面といった現場のさまざま情報をeYACHO上で集約・整理できるようになりました。業務そのものが減るというわけではありませんが、業務のワンストップ化が実現し、業務時間の短縮による生産性の向上につながりました。『紙からデジタルへ』が最大の目的でしたが、機能を盛り込み、期待以上のアプリが完成しました」
(堀内氏)
 
 

紙の野帳には戻れない

 
iPad化による見える効果として、まず現場で持ち運ぶ機材の量が激減した。
 
「iPad導入前は、紙の野帳のほかにカメラや黒板、図面など、現場で持ち歩く機材や物がとても多くて大変でした。導入後は、iPadを1台持つだけで済むので、身軽になりました。現場の職長さんへの作業指示も、eYACHO上で写真や図面の上にメモを書いて説明しながら、その場でプリントアウトして渡すことができます。忙しい工事関係者を待たせることがなくなり、生産性の向上につながっています。今ではもう紙の野帳には戻れません」
(川氏)
 

 

帳票をeYACHO化して時短を実現

 
土木工事事務所の横田氏は、杭の立ち会い検査報告書を作成するのに「これは使える」と確信したという。というのも300本以上もの杭の打設作業は、同じ手順を繰り返すルーチンワークのため、最初にeYACHOのひな型を作っておけば、後は大幅に作業を効率化できると考えたからだ。
 
「紙の帳票をeYACHO化するのは簡単でした。PDF化してeYACHOに読み込み、数値や文字などの記入欄の部分に、テキスト枠やチェックボックスなどを配置するだけです。見た目は紙の帳票そのままなので、iPadに慣れていない人でもすぐに使えます。数字の記入欄はテンキーしか出てこないように設定し、杭の番号などはプルダウンメニューにしました。スピーディーに入力が行え、現場でリアルタイムに作成できるので、事務所に戻ってからの作業が減り、確実に時短につながっています」(横田氏)
 

土木工事事務所 横田 慎晶 氏

 

横田氏が作成した検査報告書のフォーム プルダウンメニューでスピーディーに入力

 

シェア環境で、遠隔地間でも密度の高いコミュニケーションを実践

 
eYACHOには、事務所と現場など遠隔地間でも複数人が同時に書き込み、リアルタイムに情報共有ができる「シェア機能」が搭載されている。
 
山口氏は、一時的に大阪に駐在することになり、東京に在籍する部下とのコミュニケーションに、この機能を利用している。
 
「当課では、週初めにSkypeとシェアノートを使って課内会議を行います。各人の予定表をeYACHOにPDFで読み込み、進捗を確認していくのですが、レーザーポインターで該当箇所を示したり、みんなで書き込んだり、遠距離を感じず仕事ができています。電話だけでは伝わらない細かいニュアンスまで共有できるので、コミュニケーションの密度ははるかに向上しました。新たなワークスタイルを考える上で非常に有益なツールであると感じています」(山口氏)
 

 
 

紙ではできないTODO管理で作業のやり忘れや二度手間を防止

 

建築工事事務所 中村 允哉 氏

 
eYACHOは、カレンダー機能のほか、打合せメモや写真などを記録した時に、日付や時刻を自動的に入力する機能を搭載している。マンション建設部門の中村氏は、この機能を顧客からの要望管理に活用している。
 
「まず、月初めに1カ月分のカレンダーを作成しておき、ご要望の内容を手書きや写真、イラストなど活用して毎日ノートに記載します。右側のツールボックスからTODOスタンプを貼り、対応すべき期限を設定すると、カレンダーに当日期限のTODOが表示されます。タップすると記載した場所にジャンプするので、すぐに詳細な内容を確認することができます。これまでは、一つの作業が終わると工事事務所に戻り、次の作業を確認して現場に戻っていましたが、一度に複数の作業を行えるようになりました。また、未完了のTODOだけをリストアップすることができるので、二重に作業することもなくなり生産性が向上しました」
(中村氏)
 

カレンダーを活用したTODO管理

 

リアルタイムな情報共有で個人とチームのワークスタイルを変革

 
「今までは紙の野帳を利用していたため、個人の所有する情報が共有されませんでした。eYACHOでは、メモした情報をTODOとして管理できるため、自分で処理しきれないTODOをチームメンバーと共有するなど、ワークスタイルの変革につながっています。
 
さらに、『シェア機能』を利用すると、ノートを複数人で同時に編集することもできますし、場所が離れていてもリアルタイムに情報共有することができます。eYACHOは、個人とチームのワークスタイルを変革する切り札だといえます」
(堀内氏)
 

シェア機能を使った情報連携イメージ

 

入り口はシンプルに機能は奥深く

 
eYACHOは多機能でありながら、誰もが使える操作性を備えている。
 
「企業の中ではITのリテラシーはさまざまです。広く使われていくには、初心者の人には敷居の低いシンプルさが重要です。しかし、使い始めてみると、『もっとこうしたい』という業務改革を考える人の要望に応えるための多機能性が必要になってきます。多機能を一般の利用者にはシンプルに見せる必要もあります。eYACHOはそういったところまで考えられたアプリです。今後にますます期待しています」
(鈴川氏)
 

生産企画部 鈴川 重信 氏

 
 



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