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成功事例集

建設ソフトやハードウェアなどのITツールを導入して成功した事例を紹介します。

設備積算におけるソフトの重要ポイント

株式会社 サンテック設備積算

 −設備積算事務所専業のノウハウを生かして−

株式会社 サンテック設備積算 取締役顧問 三宮 政一

 作業ミスや設計変更にスピーディに対応できるソフトの導入で、トータル作業時間の短縮化

会社概要 株式会社 サンテック設備積算
株式会社 サンテック
所在地:東京都台東区
設立:平成4年
資本金:1,000万円
従業員数:18人
主な業務内容:建築設備の積算業務
(電気・空調・給排水衛生)
http://www.santecqs.co.jp 

 

 今から25年前、私はシンガポールで現地の建築設備の受注活動をするために駐在していた。その時、一人の英国人の空調技術者と出会った。
 赴任当時、彼は外国のビジネス習慣がよく分からない私をサポートしてくれた。シンガポールは英国の影響をたくさん受けているので、彼のアドバイスは大変ありがたかった。
 その彼が常々言っていたことは、英国には建築設備の積算を行う会社の積算士(E&M QS)が数量積算やコスト管理を専門に行っているということだった。彼はわれわれの仕事のやり方を見て、どうして日本の会社は一人の技術者に設計から積算、それに施工管理までやらせるのか疑問に思っていたようだ。当時設備の施工会社に勤務していた私にはそれが当たり前のことだと思っていたので、彼の言っていることが理解できなかった。
そんな中、受注活動を進めているうち、シンガポールの建築設備積算事務所の存在を知った。入札に参加するたびに積算事務所が作成した入札書類を目にした。
 日本では施主または設計事務所にて入札書類を作成していることは知っていたが、シンガポールでは設備工事の入札書類を建築設備専業の積算事務所が作成していた。当時日本には建築設備専業の積算事務所は存在していなかったと理解している。
 私は日本に帰任して、日本には建築の積算事務所はたくさん存在するのにどうして設備積算事務所がないのだろうと考えるようになった。そして1992年に設備設計事務所が作業している積算業務だけを専業とする設備積算事務所「株式会社 サンテック設備積算」を設立した。
 設立当時は、まだパソコンは性能も良くないし高価なものだった。汎用積算ソフトもまだまだ良くなかったので、数量積算といえば青図から三角スケールでの計測が一般的だったが、効率の悪い作業だった。
 積算事務所として効率良く正確な仕事をするための最低条件は、当時から使いやすいソフトの活用が重要だと考えていたが、なかなかそのようなソフトに出会うことができなかった。
設備の積算ソフトには大きく分けて
「施工業者が使うのに便利なソフト」と「発注者側に便利なソフト」の2種類に分類できる。前者の積算ソフトメーカーはたくさんあるが、後者のソフトメーカーは、弊社が望むようなものが今まで見つからなかった。そのため前者のソフトを使わざるを得なかった。

 近年、パソコンの価格は安くなり性能が急激に向上しことで、ソフトメーカーは幅広いユーザーの要求を盛り込んだ汎用ソフトを作るようになった。しかし、いろいろな機能を付加することが、かえって作業を煩雑にさせ手間ばかりかかってしまう。 
 私の持論だが、積算は作業ミスや設計変更対応が多く気が付いた時に、すぐに簡単に修正ができることが重要だ。多くのソフトメーカーでは、作業ミスや設計変更によるデータの修正作業が頻繁に起きることを前提にしていないので、修正機能がどうしても後回しになっている。そのため数量積算の作業が終わっても、修正のために相当の時間を費やさなければならないこともしばしばである。

 2005年、株式会社カンキョウエンジニアリングの設備積算のソフト「Dr.Jim」の導入を決めた。その理由は、今までなかった施主側の立場(官公庁の公共工事)で使うのに便利なソフトで、設備の積算事務所として待ち望んでいたソフトであるからだ。
 積算ソフトは、数量積算の機能と工事予算書の作成機能の両方を備えたものが一般的だが、Dr.Jimは今までどこのメーカーもできなかった工事予算書を「営繕積算システムRIBC」に連動して作成できる。さらに数量積算の拾い図面をカラー印刷やデータとして残すことができる。
 また今までは、図面の変更があると修正にかなりの手間がかかり、数量変更は大変な作業だったが、このソフトを利用すると変更図面に簡単に正確に対応して修正ができ、変更作業の時間短縮になった。

拾い画面  エクセル変換
 拾い画面                        エクセル変換
 マウスクリックだけで数量を拾い出し、       拾い集計データを自動変換。
 拾い図面を自動作成。

 
 積算事務所としてソフトメーカーに今後望むことは、図面のCAD化に対応してCADの電子データの情報をもっと活用できる積算ソフトの開発である。一部のCADメーカーのCADソフトには、積算ソフトとの連動ができるソフトもあるようだ
が、展示会場等で見る限り、ユーザーにあまり活用されているとは思えない。その理由は、設計図作成時に積算するための属性をすべて盛り込むことは不可能に近いからだ。
 また、各社のCADデータは互換性がなく、互換性のあるファイル形式に変更すると積算のための属性はなくなってしまう。そこで互換性のあるファイル形式のCADデータを活用して、積算士が属性を入力し、材料集計から工事予算書の作成までできる積算ソフトが必要になる。

 弊社は積算事務所として15年間培った設備積算のノウハウがある。現在の積算ソフトに、さらに弊社のノウハウを盛り込んでより良いソフト開発の一助になれば設備積算業界の発展にも貢献できると考えている。



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