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成功事例集

建設ソフトやハードウェアなどのITツールを導入して成功した事例を紹介します。

やってみなければ分からない! 初挑戦のi-Construction 工事現場で豊富なi-Conノウハウ を蓄積&活用

金杉建設株式会社

TREND-POINT/TREND-CORE/EX-TREND武蔵

金杉建設株式会社

左から
工事部 マネージャー 菊地 健市 氏
管理課長       小俣 陽平 氏

 
所在地:埼玉県春日部市
設立:1950年9月
資本金:9,800万円
従業員数:47名
事業内容:総合建設業、開発企画、一般土木
http://www.kanasugi.co.jp/
 
 
 
 
 
埼玉県春日部市に本社を置く金杉建設株式会社は、70年余の歴史を持つ地域密着型の建設会社である。同地域では広く知られた老舗企業ながら新技術の導入にも積極的で、i-Constructionの展開においても、いち早く福井コンピュータ製品を導入。i-Constructionはもちろん、それだけに留まらない幅広いフィールドにこれらを活用し、いまや地域をリードする存在となっている。その独自の展開について、同社工事部マネージャーの菊地健市氏と管理課長の小俣陽平氏に話を伺った。
 
 

初めてのi-Con現場で前段階の作業に試行錯誤

 
「当社がi-Constructionの導入を開始したのは、平成21年度のある試験施工がきっかけです」。そう語るのは金杉建設工事部の菊地健市氏である。菊地氏によれば、その工事ではTS出来形管理から締固管理、敷均管理等々までICTをひと通り行うよう特記されていた。いわばそこから同社のi-Conへと続く挑戦が始まったのである。また、ICT関連の機器、システムの導入もこの頃からで、特にソフトウェアについては積極的にi-Con対応環境の充実を進めていったという。
 
「点群化ソフト、TREND-POINT、EX-TREND武蔵に他社CADも併用していました。またプレゼンや打合せ用にTREND-COREも導入しました」。本当はモデル作成からEX-TREND武蔵を使った方が速く作業もスムーズだが、以前から使っていた他社CADへの慣れと現場の忙しさのため、完全移行に踏み切れずにいたのである。そんな菊地氏らが取り組んだ最初のi-Con現場が、国土交通省荒川上流河川事務所発注の「H27荒川西区川越線下流下築堤工事」だった。
 
「平成28年9月着工のこの現場は、荒川上流河川事務所にとっても初のi-Con適用現場でした。工事自体は盛土工事や築堤工事など一般的でしたが、初のi-Con現場だけに不明な点も多く、なかば手探りで進めた箇所も多々ありました」。そう語る菊地氏によれば、特に現場が始まる前段階の3Dデータ化の処理に手間取り、試行錯誤させられたという。
 
「3D化については発注図だけでは処理しきれず、細部の表現に手を入れる必要がありました。例えば現場の真ん中を坂道が通っていましたが、それを3Dデータ化するのが大変で……発注図では測点しかないカーブ箇所などをきれいに描くため、測点間にアールを増やし、構造物も細かく出すため断面も増やしました」。とにかく3Dを組んでみて「おかしい」と感じたらすぐ断面を増やしたり削ったりして組み直し、修整していった。結果として、受注後1カ月以上も図面訂正と3D化に忙殺され、現場の前段階が「押せ押せ」になってしまったという。
 

TREND-POINTによるヒートマップの作成

 

i-Conメニューをフル体験豊富なノウハウ蓄積に成功

 
「後工程のことを考えれば、トータルにEX-TREND武蔵を使うべきでしたが、こうした事情で3D化は他社CADを使わざるを得ませんでした」。同様に出来形計測をドローンから3Dレーザースキャナーに変えることになったり、オペレータが重機のMGに慣れるのに1週間もかかったのも、菊地氏にとっては予想外だった。「まぁ使い方を覚えたオペレータは“こりゃ楽だ!”と言ってくれましたが、どれも実際にやってみなければ分からない問題だったのは確かです」。事実、苦労はしたものの、終わってみればそこには大きな収穫があったのである。
 
「i-Conを一から十までやらせてもらい、大いにノウハウを蓄積できたんです。特に3Dデータ作成と点群処理については、大きな収穫がありましたね。とにかくi-Conにもさまざまな手法があり、現場ごとに向き不向きがあると実感しました。実際に効果を出していくのはこれからですが、丁張りなど測量関係だけでも2〜3割は時間短縮できるでしょう」。
 
そんな菊地氏の言葉通り、現場で積極的に活用していくことで、新しい技術やツールの可能性を引き出すのが金杉建設流だ。そして、それは当然、i-Con現場以外のフィールドでも発揮される。例えば管理課の小俣氏によるTRENDCOREの活用もその一つである。小俣氏がこのTREND-COREの威力を実感したのは、ある水門工事の現場だった。
 

TREND-COREで作成した3Dモデル

 

写真や図面より確実に伝わる3Dビジュアルを幅広く活用

 
「杭打ち工事の現場だったんですが、ヤードが極端に狭いのが特徴でした」。そう語る小俣氏によれば、設計図書では、その狭いヤードにそのまま杭打機を配置する計画となっていたが、実際には極めて難しかったのだという。当初、大型杭打機に水門前の道路を通過させ杭打ちする計画だったが、水門上部の建屋が大きくせり出しており、杭打機と接触する可能性があった。そのため水門前の道路の通行が不可能となり、仮設計画の大規模な変更が必要となったのである。
 
「この変更を発注者に説明する際、従来は何枚図面を見せてもなかなか伝えられなかったのです。ところがTRENDCOREで3Dビジュアル化し、クルクル回して見せたら、細かい説明抜きで一発で理解してもらえたんです」。その後もそうした問題が起こるたびにTREND-COREによる3Dビジュアルが大活躍し、小俣氏はその威力を痛感したのである。 
 

発注者への説明資料にTREND-COREを使用

 
「3D化すれば現場の方はもちろん、一般の人でも例外なく理解してもらえます。実は今日もある現場の施工検討会で、近隣住民への説明にTREND-COREで作った3Dを使う予定なんです」と小俣氏は笑顔を浮かべる。TREND-COREによるビジュアルは、他に技術発表会等の資料作成等にも活用されているそうで、これにより説明自体がやりやすくなり、注目度も向上して事後のアンケートでも好評を集めているという。まさにプロモーション効果も上々なのである。前述の通り、いまや金杉建設ではi-Con由来の技術とノウハウが多様な業務現場へ広がりつつあるのだ。
 

「EX-TREND武蔵」操作研修

 
──最後にお二人に今後の取り組みについて語っていただこう。
 
「i-Con適用現場は国交省案件を中心に少なくとも年間2本はやりたいですね。そして5年以内に全員にi-Con現場を体験させ、ひと通りのやり方を身に付けてもらいたい。きっと当社の強力な武器の一つになりますよ」(菊地氏)
 
「TREND-COREはコンクリート躯体の工事が一番生かせそうです。複雑な形状の躯体は写真や図面でも説明しづらいですが、3Dなら一発で伝わりますから。発注者だけでなく、あらゆる説明シーンで活用したいですね」(小俣氏)
 
 



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