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成功事例集

建設ソフトやハードウェアなどのITツールを導入して成功した事例を紹介します。

ビジュアル資料のクオリティ向上に加え、マンパワーと費用を大幅に削減

清水建設株式会社

使用製品 ゼンリン3D地図データ オンライン提供サービス


清水建設株式会社
所在地:東京都中央区
創業:1804年
設立:1937年
資本金:743.65億円(2020年11月現在)
従業員数:10,384人(2020年11月現在)
事業内容:建築、土木等建設工事の請負

後列左から)田 智之 氏 樋口 咲子 氏 谷口 広樹 氏 宮原 夢未 氏  
前列左から) 國嶋 匡 氏 加藤 直礼 氏 加藤 雅裕 氏         

 
明治時代の平安神宮、戦前の東京大学安田講堂や戦後の国立代々木競技場といった国内の著名建築をはじめ、橋梁やダムといった土木、エネルギー関連施設など、生活の基盤を支える建設事業や投資開発事業、LCV事業等を幅広く手掛ける、清水建設株式会社。
国内外で展開する多岐にわたる事業にはそれぞれに必然として計画、調査、プレゼンテーション、設計、施工といったプロセスがついてまわる。その多くの過程において必要とされるのが「建設情報をシミュレーションする」という作業だ。
そんな場面で威力を発揮しているのがゼンリンの「3D地図データ オンライン提供サービス」である。このサービスの活用によって業務効率向上、ならびに設計提案の品質向上に取り組む同社のスタッフ7名に話を聞いていく。
 
 

3D地図データの採用で仕事の質が目に見えて向上

開発の初期段階で生じる企画、シミュレーション、プレゼンテーションのプロセス。そこで重要となるのが、現場を理解して表現するビジュアル資料の作成だ。周辺の建造物、道路、地形、自然など多様な環境において、新たな建築物がどのような存在として成立しうるのかを可能な限り精密に検証し、可視化することが求められる。そこで注目したのがゼンリンの「3D地図データ オンライン提供サービス」だった。
 
大量のビジュアル資料を恒常的に作成する清水建設だからこそ、ゼンリンの3D地図をオンラインで利用することに迷いはなかった。サービス導入直後から、ビジュアル資料のクオリティが大きく向上したことで生じるアドバンテージを多くのスタッフが感じ始めてもいた。
 
「お客さまと何度も交渉を重ねていく中で、説得力や創造性に富んだ資料は極めて重要です。ゼンリンの3D地図データを導入してからの、精密かつ躍動感のあるビジュアル資料は営業上、大きな力になっていると実感しています。また、これまではコストがかかるため、資料作成を何度も行うことができませんでしたが、スピーディに低コストで3D地図データを利用できるため、お客さまとの打合せの都度、資料をアップデートすることもできるようになりました。こうした変化によってプレゼンテーションの力が飛躍的に向上しました」(設計本部 開発計画部 國嶋匡氏)
 
短期的にも大きな違いをもたらしたゼンリンのサービス導入だが、このプレゼンテーション力の向上は中長期的にも清水建設のビジネスを間違いなく、力強く後押しするだろう。
 
「プレゼンテーションの初期段階で3Dの資料を持参した時、この段階で実によく練られているとお客さまからお褒めいただいたことがありました。丁寧な資料による計画のご説明は、お客さまに安心感を与えることにつながり、弊社の信頼感を増すことにも寄与すると感じています」(國嶋匡氏)
 


設計段階でも期待される3D地図データの価値

もちろん、3D地図データの用途はプレゼンテーション資料の作成に限定されない。例えば設計の分野ではより高度な業務が、3D地図データの利用により実現できるかもしれないという。
 
「設計の初期段階における3Dシミュレーションはどんどん当たり前になってきています。弊社では設計初期段階で最新のコンピュテーショナルデザイン手法を活用して、設計者自身がさまざまなシミュレーションをするためのデジタルプラットフォーム『Shimz DDE』を構築して組織展開を図っています。ゼンリンの3D地図は『Shimz DDE』との連携がよく、景観や環境などのさまざまなシミュレーションで活用しています。3D地図は設計検討においても重要な役割を果たしているのです」(設計本部 開発計画部 樋口咲子氏)
 
「これまでは、弊社が施工する建物の設計だけを検討していましたが、今後は周辺環境との関わり合いを初期段階から視野に入れつつ、きめ細かい設計プロセスを実現できるようになるでしょう。そのほかにも新たな用途が少しずつ増えてきて、社内ではさらに3D地図データの利用が増すだろうと考えています」(LCV事業本部 ICT・スマート事業部 加藤雅裕氏)
 
 

都市デジタルツイン構想における重要ツールとして

未来の開発を担う都市デジタルツイン構想とは、現実空間の建物と街区を仮想空間に構築し、現実空間のセンシングデータを仮想空間でシミュレートした後に現実の世界へフィードバックすることで、高度な街づくりを実現するための手法。清水建設は豊洲6丁目の周辺エリアを対象に、都市デジタルツインプラットフォーム構築を推進中だ。この取り組みとゼンリンの3D地図データが今後、深い関係性を持つようになるという。
 
「将来的には都市デジタルツインプラットフォームを活用し、例えば建築物が一つ加わることで、そのエリアの自動車の交通量や歩行者の動向がどのように変化するかを企画設計段階でつかむことができるようになるでしょう。そのためには正確な3D地図が必要ですし、オブジェクトとして道路や信号、車や人なども3Dで表現していきたい。今後、このようにあらゆるオブジェクトが3Dで利用できるようになれば、より精度の高い検討ができると思います」(豊洲スマートシティ推進室 宮原夢未氏)
 
そのような観点でも、3D地図データは近未来の設計、ひいては建設業界において間違いなく注目度が上がっていくツールだと、話を聞いた全員が認める。
 
「作ったら終わりという時代は過ぎ、今では恒久的に人のため、社会のためにはどのような建築が理想かを考慮する必要があります。そこで大切なのが未来をシミュレーションするというプロセス。私たちの業務においても、確実に3D地図データのようなツールがますます求められるようになってくるでしょう」(加藤雅裕氏)
 
「3D地図データ」を活用したシミュレーションイメージ

豊洲エリアの3D地図データに計画建物を加えたもの。


豊洲エリアのビジュアル資料完成版。CEATEC等でも使用された。


プレゼンテーション資料の作成過程を「効率化」し「大幅なコストカット」も実現

以前は3Dの都市データ作成に相応のマンパワーと費用を要していたという。
 
「私の所属するセクションではお客さまとのコミュニケーションを図るため、CGパースやアニメーションを作成しています。都市データは人海戦術で作成していたので、完成希望日の2週間前までには社外制作会社に発注しなければなりませんでした。また、販売されている完成された都市データを購入する場合でも、半径2〜3km程度の区画入手に数十万円〜百万円以上の費用が必要でした」(設計本部 デジタルデザインセンター 加藤直礼氏)。
 
3D都市データが必須のプレゼンテーションの場合、図面・地図・写真などから3D資料を作成するのに膨大な時間とコストをかけることもしばしばあったのだ。
 
「これまでは同じ区画のデータでも別案件であれば都度、コストがかかっていました。一方、ゼンリンの使い放題のサービスを利用すればデータを何度ダウンロードしても追加料金がかかりません。年に数百件の案件が同時並行で進行していく弊社にとって、このサービスは必ず力になると確信しました」(加藤直礼氏)
 
未来をつくるという目標に向かって邁進する清水建設。そんな彼らと併走すべく、ゼンリンの3D地図データは今後ますます、精度と利便性を高めていくだろう。高度な3D地図が豊かな社会構築にどう貢献していくのか、建設業界をはじめ各業界から熱い視線が注がれている。

 
 


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