ユニチカ株式会社(本社:大阪市中央区、代表取締役社長:安江 健治)は、エックス線・ガンマ線を遮るシート『高強度防水シート』を発売した。
■製品の概要
現在、一般的に使用されている放射線遮へいシートは、レアメタルを用いるため高価であり、また補強材がないため機械的強度が弱く、難燃性、加工性が乏しいことで用途が限られている。
このほど開発された放射線遮へい高強度防水シートは、基布に放射線遮へい性があり、かつ人体に対して安全性の高い無機材料を高濃度に練り込んだ繊維を使用し、同じく放射線遮へい性を有する無機材料を高濃度に練り込んだ難燃性樹脂で加工した、厚さ約2mmのシート材である。
放射線を一定量遮へいする特性や防水性、防炎性に加え、瓦礫の保管・運搬に耐えうる強度も有する。放射線を発する瓦礫、残土、残灰など除染物の仮置き場や一時保管場所、運搬工程で使用される袋体やシートとしての用途をはじめ幅広い用途で使用できる。
放射線の遮へい率は、100k電子ボルトのエックス線が線源であれば、シート1枚で約60%、5枚重ねると95%以上遮へいし、線源にセシウム137を用いた662k電子ボルトのガンマ線に対しても、シート材10枚で約16%遮へいする。遮へい率は、地方独立行政法人東京都立産業技術研究センターの測定結果で確認されている。
繊維の生産から基布の製織まではユニチカ(株)が、樹脂加工はカンボウプラス(株)が行う。
■問合せ先
ユニチカ株式会社
TEL 06-6281-5623
http://www.unitika.co.jp/