e-CYDEEN/数量計算、工事積算
概要 神奈川県 企業庁
給水区域:12市6町
給水戸数:121万戸
給水人口:274万人(平成20年4月1日現在)
災害や事故に強い水道づくり、安全でおいしい水づくりを目標として、県民生活と経済産業活動の基盤を支えるとともに環境への貢献をめざし、組織が一丸となり取り組んでいる。
神奈川県企業庁は、神奈川県CALS/ECアクションプログラムに則り、各種情報の電子化、情報の共有・連携を実現させ、かつ操作性・保守性にも優れた積算システムを導入した。
経営局財産管理情報課システム運用班 小久保 英之 氏
システム導入経緯
(旧)水道工事積算システムは、水道工事に特化した積算システムとして、稼働後10年目を迎え安定稼働しているものの、国(厚生労働省、国土交通省)の積算基準の見直し、IT環境の変化、情報セキュリティ対策の充実強化の要請、電子県庁実現に向けた取り組み、企業庁全体の工事対象の拡大の必要性など、水道工事積算システムを取り巻く環境が大きく変化しており、これらに対応した新工事積算システムの開発が急務となっていました。
システム導入のポイント
新土木積算体系への対応と、拡張性のある積算システム
新工事積算システムを構築するにあたり、大きくは以下の課題をクリアする必要がありました。
1.積算体系の見直し
(旧)水道工事積算システムは、国土交通省及び厚生労働省の歩掛改正の長年の積み重ねにより、歩掛改正時の変更にかかわる作業が煩雑化していました。また、システム構築後に国土交通省において新土木積算体系への移行により工事積算を合理化し、明解な積算体系を確立していましたので、新工事積算システムでは、積算体系および積算方式の見直しが必要でした。
2.拡張性のあるシステム構築
ITを取巻く環境の変化に順応しやすく、汎用性の高いシステム構成であり、システムの利用者がストレスを感じないようGUIを基本として操作性に優れている必要がありました。また、財務会計システム等とのデータ連動も必要であり、さらには、20個所以上の出先営業所などに分散配置しているサーバ機器の適正な再配置を行い、システムの保守性を向上させることも大きな課題でした。

e-CYDEEN/工事積算システム e-CYDEEN/数量計算システム

システムイメージ図
新工事積算システムを導入して
保守工数削減・高い操作性の実現とECO対策
新工事積算システムは、Web型システムであるため、従来システムと比較すると、その保守性が格段にアップしました。サーバ機器の一元化により、サーバが分散配置されていたことにより生じていた、各拠点のシステム担当者による単価歩掛改正時の煩雑なプログラムインストール作業や、バージョンアップ作業が不要となりました。また、各種の統計・集計作業も、管理部署で容易に行えるようになり、職員の工数が大幅に削減できました。システムの操作面では、リッチクライアント方式(※1)の採用により、Web型システムであるにもかかわらず、C/S型システムと同等のGUIを持っているため、複雑な積算の入力画面でも操作性が非常に向上しています。
また、新工事積算システムにおける土木工事は国土交通省の新土木積算体系に対応し、水道工事は新土木積算体系を参考に体系化した企業庁独自体系として対応しましたが、その導入に当たっては、豊富な導入実績と業務知識を持つ日立情報システムズにサポートをお願いしました。また、歩掛改正についても数量計算基準が積算システムとしては最新技術であるXML形式(※2)を採用しており、従来の複合単価形式に比べ、より充実した根拠情報により、歩掛改正作業の精度向上および効率化も実現できました。
さらに、従来は設計書を保存するには、特定のプリンターより紙に印刷するしか方法がありませんでしたが、PDFやExcel形式で電子媒体として保存が可能となり、無駄な印刷を抑止し、環境にも配慮したシステムとしました。
(※1)リッチクライアント方式
機能が乏しいHTMLベースのWebアプリケーションに対して、大規模データ入力や高度なユーザインターフェイス機能など、高い操作性と機能を実現するWebアプリケーション方式
(※2)XML形式
XMLとは、「eXtensible Markup Language」の略で、HTMLよりもさらに高機能な記述言語(マークアップ・ランゲージ)。独自のタグを定義・活用することができ、単なる文書記述にとどまらずデータベース的な活用が可能となる。
今後の展開
従来、Excelで対応していた土木工事の積算も、新工事積算システムで積算可能となりましたので、今後は各種機能を充実していく予定です。
また、CALS/ECを一層推進し、情報交換、情報共有・連携の確立および業務プロセスの改善を目指すとともに、電子納品を推進し、緊急時の的確な対応および効率的な施設の維持管理等を行っていく予定です。
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