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成功事例集

建設ソフトやハードウェアなどのITツールを導入して成功した事例を紹介します。

平面線形と連動した縦横断作成、自動ペーロケ機能など線形検討業務で欠かせないAPS-MarkⅣ

株式会社ウヌマ地域総研

道路・鉄道線形計画システム「APS-MarkⅣ」

齋藤 絵梨子 氏
株式会社ウヌマ地域総研
所在地:秋田県秋田市
設立:1976年4月
https://www.unuma.co.jp/

 
 

事業部                  
齋藤 絵梨子 氏            
  

 
秋田市に本社を置く、株式会社ウヌマ地域総研は2019年に創業50周年を迎えた秋田県の総合建設コンサルタント。
測量業務からスタートし、その後は時代の変化に合わせ、建設コンサルタント業務や補償コンサルタント業務など営業品目を拡大してきた。
現在は長年にわたって培われてきた地域の特性に合わせた技術力で国土交通省や秋田県を中心に秋田県内外で活動している。
そして今回、業務遂行時に道路・鉄道線形計画システム「APS-MarkⅣ」を使用した結果、業務の効率化につながっていると話す事業部の齋藤氏に取材を行った。
 
 

線形検討業務では欠かせない

 
株式会社エムティシーの道路・鉄道線形計画システム「APS-MarkⅣ」(以下、APS-MarkⅣ)は効率良く線形検討が行えるため、道路設計業務において欠かせないソフトだという。
 
ではなぜAPS-MarkⅣが道路設計で欠かせないのか、そして設計業務の作業時間短縮の実現に至った経緯を、齋藤氏の過去の業務経験とAPS-MarkⅣ使用時の印象を基に話を伺った。
 
 
 

設計ミスを防ぐ平縦横連動

 
まず道路設計業務の中でAPS-MarkⅣをよく使用する場面は以下のとおり。
・道路概略設計(ルート検討)
・道路予備設計(ルート検討)
・道路詳細設計(線形調整)
・概算土量の算出
 
上記にある概略設計と予備設計で行うルート検討時に、APS-MarkⅣの平面と連動した縦横断作成機能は非常に役立っていると話す齋藤氏。
 
「今まで縦断図や横断図は汎用CADで作図してきました。
しかしルート変更があった際、測点や延長が変わるので縦断図や横断図の修正作業が発生します。
以前延長3㎞の道路ルート案を検討する業務があったのですが、検討したルートの他に複数のルート案も検討しなくてはなりません。
そのため検討したルートの変更や複数のルート案検討があるたび、縦断図や横断図をほぼ最初から作り直しの作業が発生するため、汎用CADでの作業は非常に時間を要しました。
 
しかしAPS-MarkⅣを導入したことで縦断図や横断図作成の作業は劇的に改善されました。
APS-MarkⅣではまず平面線形の要素や通過点を変更した際、延長や測点が自動で更新してくれます(要素や測点文字の旗上げなども)。
そのため平面線形のルート検討に集中することができます。
 
次に計画した縦断線形から縦断図も自動作成します。
縦断図の縦横スケールや文字・帯などレイアウトも含めてほとんど行ってくれます。
さらに線形変更があっても上記の縦断図項目を自動で更新するので、縦断図の修正作業でロスしていた時間を大きく取り戻すことができました。
 
横断図では延長が長い設計業務の場合、設計ミスの防止も課題になってきます。
線形の要素や延長が変わるということは拡幅や横断勾配も変わることになります。
そのため線形変更があるたび、横断図の修正作業(測点の振り直し・拡幅および片勾配の修正)が発生するので延長が長い設計業務ほど修正作業にかける時間は多く、横断図作成時に作図ミスなど見落としのリスクも増えます。
 
APS-MarkⅣでは要素変更と合わせて拡幅・片勾配を自動で入力・変更する機能があり、横断図出力時にも自動で反映してくれます。
そのため横断図の修正作業がほぼなくなった他、見落としによる設計ミス防止につながりました」

平面線形と連動した縦横断検討
平面線形と連動した縦横断検討
計画した平面線形を3Dモデル化
計画した平面線形を3Dモデル化



 

完全なS字線形の作成

 
次に役立ったのが株式会社エムティシー独自の計算手法「エレメント固定法」。
エレメント(線形上の直線または円のこと)に対して通過条件を指定し、固定されてないエレメントを順次固定する線形手法)を使用した線形調整機能と話す齋藤氏。
 
「業務で山間部の尾根に沿った連続するS字曲線を作ることになったとき、IP法では完全なS字線形(直線を残さない線形)が作れないことが分かりました。
IP法の性質上、曲線と曲線の間に短い直線が入ってしまいます。
 
しかしエレメント固定では直線区間を設定しない限り、直線区間は生まれないため完全なS字線形を作成できます。
 
それと詳細設計時の線形調整時にどうしても避けなければいけないCP(コントールポイント)があるときもエレメント固定法は活躍します。
 
エレメント固定法では曲線区間に通過点を指定できるので、トライアルが少なく済ませられます。
エレメント固定法を用いることで思い描いた通りの線形検討が行えるので線形調整時には役立っています」

 
 

知ったら戻れない自動ペーロケ

 
今度は別の視点から話を伺う。
もし線形ソフトがなかった場合、道路設計業務のどの部分でどのような苦労があるか齋藤氏に尋ねてみた。
それはペーロケ機能とすぐ回答してくれたのでさらに話を深掘りさせてもらった。
 
「ルート選定の際、測量図はないため道路台帳などからペーロケすることになります。
概略・予備設計でも概算土工は必要になるため、延長が長いほど横断図のペーロケが大変になります。
それとルートがある程度決まったあとも、新たにCPが見つかるとペーロケ作業のやり直しや再調整が必要になります。
そのため都度ペーロケ作業をすることは時間的なロスが大きいです。
 
そのため一度体験してしまうとソフトがない頃には戻れないと感じるほど、APS-MarkⅣの法面展開(ペーロケ機能)は非常に重宝しています。
 
なぜならもともとペーロケ作業は平面図から地盤高・横断現況を一つ一つ読み取るため、長い時間を要する作業です。
そして先に申し上げたとおり、線形変更があるとこの作業を繰り返すので一つの業務にあてる時間がさらに増えてしまいます。
 
しかしAPS-MarkⅣでは3次元地形モデルを用いることで、平面線形に連動して縦横断現況を自動で取得するので地形から地盤を読み取るという作業がなくなりました。
さらに取得した現況に対して指定した勾配・高さの法面を瞬く間に展開し、概算土量まで計算します。
気付いたら既にできているという感じですね」

 
 

3Dモデルによる設計の可視化

 
過去BIM/CIM業務を担当したことがある齋藤氏にAPS-MarkⅣでのBIM/CIM活用例を尋ねてみた。
 
「まずAPS-MarkⅣでは、計画した線形の3Dモデルをボタン一つで作成・出力をするのがとてもありがたいです。
どうしても3Dモデルと聞くと、3DCADで作り込みをしなくてはいけないので敷居が高く感じられますが、自動で3Dモデルを作るので3Dモデルがとても身近に感じるようになりました。
 
次に活用例ですが、生成された3Dモデルを線形形状の確認および複数ルートがあった際の比較検討などで使用しています。実際協議で利用した際、発注者から分かりやすいとお褒めの言葉をいただいたことがありますし、説明する側としても2次元図面で時間をかけて説明する手間もなくなりました。
 
現況高さ編集ソフト「APS-ZE」も組み合わせて簡易的な施工ステップも作成し、3Dデータとして発注者に提供したこともあります。
施工が進むにつれて変わっていく地形や構造を3Dモデルで再現し、イメージをつかみやすいと評判が良かったです」

施工ステップを3Dモデルで再現
施工ステップを3Dモデルで再現


 

基準に準拠したLandXMLを出力

 
「BIM/CIM関連業務ということは通常の成果の他に3次元設計データを納品する必要があります。
そこでは舗装や構造物の入力が可能な横断図作成ソフト「道路横断図システム「APS-ODAN」(以下、APS-ODAN)」を使用し、国土交通省のLandXML1.2に準じた3次元設計データ交換標準(案)に準拠したLandXML(以下、J-LandXML)を安心して出力できました。
 
理由は一般社団法人OCFで実施している「LandXMLに準じた3次元設計データ対応検定」に合格しているからです。
 
どうしてもJ-LandXMLは性質上、記述されたテキストから内容を読み取ることができません。
それをJ-LandXML出力前のイメージとして3Dモデルで確認できるので問題箇所の発見につながります。
さらに各断面の幅員情報を旗上げするので、前後の断面からの変化も分かりやすく通常の詳細設計の説明用資料としても活用しています。
 
BIM/CIMは今後さらに案件が増えていくので、詳細設計にも対応できるような機能を実装してくれることを期待しています」と最後にエールをいただき、インタビューを終えた。
 
 


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