積算・見積ソフト「見積CRAFT(クラフト)2020シリーズ」
株式会社アシスト
石神井事業所 所長 佐藤 勇輝 氏
谷口 美砂子 氏
望月 るみ 氏
齋藤 純一 氏
(左から)
所在地:埼玉県志木市
主な事業内容:新築注文住宅物件の電気工事
電気設備管理
ガス設備管理
給排水設備管理
株式会社アシストは、創業以来「施主様の笑顔のために私は何ができるのか」を行動基本とし、大手住宅メーカーから「親身な対応」と「高い施工能力」が認められ、現在では首都圏5事業所で稼働する、関東有数の施工実績を持つ総合設備会社。
今回、「見積CRAFT」の導入理由と、運用後の効果をシステム担当である望月るみ氏にお話を伺った。
導入前の状況
それぞれが材料単価や工数(歩掛り)を調べて見積書を作成していました。そのため、社内見積基準の統一が大変難しい状況でした。
導入の背景
当社は、現場経験豊富なベテラン社員から経験のない女性社員まで、さまざまな従業員が見積書作成に関わっています。そのため、「誰でも簡単に使える」かつ「明確な根拠のある見積書を作成できる」ことが導入の条件でした。
複数ある積算・見積ソフトを候補に挙げ検証した結果、上記条件に加え、コスト面と当社と同業の総合設備会社(四電工)が開発したという安心感で「見積CRAFT」の導入を決定しました。
「見積CRAFT」導入の理由・効果
まず、「操作性」と「分かりやすさ」です。
見積CRAFTに標準搭載されている部材を選択、数量を入力するだけで、必要な労務費、付属品、雑材消耗品等が自動計算・計上されるため、見積書に必要な費用の計上漏れを防ぐことができます。これにより、現場経験のない従業員にも安心して見積業務を任せられると感じました。
また、選択する部材は分かりやすいアイコンで表現され、操作性はExcelに似ていることもあり、すぐに習得できると感じました。
実際、私を含め、現場経験のない女性社員が「あっ」という間に基本操作を習得しました。次に、「明確な根拠のある見積書」を作成できることです。
見積CRAFTで設定されている工数・自動発生部材率等は国土交通省監修の「公共建築工事積算基準(白本)」に準拠していることから、導入後、すぐに運用できました。
また、見積CRAFTのExcelデータ読み込み機能により、導入前まで使用していた当社見積基準(長年構築してきたExcelデータ)も簡単にマスタ化できました。
これにより、公共建築工事積算基準と当社見積基準を組み合わせた見積書を作成できます。
もちろん、構築したマスタは社内で共有し、見積基準を統一することができました。
最後に、「コスト面」ですが複数ある積算・見積ソフトに比べ、安価です。
当社では、年間数百件もの見積書を作成しています。それを専任の積算担当者のみが担うようでは多岐にわたる業務が滞ってしまい、従業員それぞれが見積書を作成できるようにしなければなりません。複数本導入が必須な当社にとっては、とても魅力的なことでした。
また、以下の付加機能を必要に応じて追加導入することで、効率化とともに導入コストを抑えることができました。

付加機能
■材料拾い機能
従来の拾い作業は、図面(紙)上で、個数はチェック・距離はキルビメーターを転がし、個数・距離を別紙に記入していました。
「手拾い感覚をイメージした、拾いソフトを開発しました」と四電工さんが言っていた通り、色鉛筆・キルビメーターをマウスに持ち替え、PDFなどのイメージデータやCADデータを読み込み、画面上で機器器具をクリック、ルートをなぞるだけで拾い軌跡が残り、個数・距離を入力することなく「拾い表」が作成されます。さらに、拾い数量を転記することなく見積書に変換されるので、積算見積業務の効率が大幅にアップしました。また、確認したい拾い軌跡は点滅表示できるので、若年担当者による拾い漏れがないかチェックを行えます。
■シミュレーション機能
価格競争が厳しくなっているため、十分な原価の把握・検討が必要です。
見積CRAFTでは見積書作成後、A材・B材、部材種別、メーカー毎に材料集計表を作成できます。金額の圧縮率や原価を把握しながら検討できるため、大変助かってます。
■複合単価変換機能
施主様によって、複合単価見積書(材工共)の提出を求められる場合があります。
見積CRAFTでは一般見積書(材工別)を作成した後、「ワンタッチ」で複合単価へ変換、同時に今まで作成に苦労していた代価表(複合単価の計算根拠)も自動で作成できます。施主様にもご納得いただけています。

今後「見積CRAFT」に望むことは?
PDF・Excelデータの読み込みです。
先方からいただいたExcelデータ見積書を「Excelデータ見積読み込み機能」で読み込み、あいまい検索で部材マッチングを行い、見積書を完成させています。
現状でも大変便利なのですが、内訳・明細の階層付けに時間を要しています。
また、PDFデータ見積書の場合は、そのまま読み込めないため、手入力しています。
四電工さんからは、「次期2020バージョンで、PDFデータ見積書の読み込みに対応し、営繕積算システム(RIBC)形式のPDF・Excelデータであれば、自動読込み(内訳・明細階層付け)が可能になる」と聞いています。
営繕積算システム(RIBC)形式のPDF・Excelデータでの見積依頼が最近増えてきているため、大いに期待してます。
最後に一言
毎回、親切に対応いただいている四電工サポートセンターの皆様、いつもありがとうございます。今後ともよろしくお願いします。
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