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成功事例集

建設ソフトやハードウェアなどのITツールを導入して成功した事例を紹介します。

すけるTONシリーズ活用による鉄骨積算の生産性の向上

大和ハウス工業株式会社

すけるTONシリーズ(すけるTON、すけるTON for Revit)

大和ハウス工業株式会社

本社 企画開発設計部 見積グループ
グループ長 永岡 秀麿 氏

 
所在地:大阪市北区(本社)
創業:1955年4月
資本金:1,616億9,920万円
従業員数:16,670名
主な事業内容:建築事業(戸建て住宅、賃貸住宅、分譲マンション、商業施設、
物流施設、医療介護施設、法人施設)の設計・施工など建設業全般
https://www.daiwahouse.co.jp/ 
 
 

2017年にBIM推進室を立ち上げ、全社を挙げてのBIM推進を行っている大和ハウス工業株式会社。同社では、BIMに対応できる鉄骨積算として「すけるTON」「すけるTON for Revit」を導入している。今回は、同社における鉄骨積算の課題と合わせて「すけるTON」「すけるTON for Revit」の導入効果、および見積部門におけるBIMの取り組み状況について紹介していただいた。
 
 

導入の背景

大和ハウスと言えば住宅のイメージがあると思いますが、住宅以外の一般建築の取り組みも行っています。当社では、住宅や集合住宅の用途の事業を住宅系と呼び、商業施設や事業用建物の用途の事業を建築系と呼んでいます。この建築系において積算を行う見積部門には約200名います(図-1)。当社の建築系見積部門と他ゼネコンの大きな違いは、自社の職員が自ら数量を拾い出し(数量の算出)を行うことです。特に自社の鉄骨工場を持っていることから、鉄骨の数量を細かく拾い出しを行うことが大きな特徴です。この鉄骨の算出が生産性の大きな課題でした。
 
このような中、2013年に従来使用していた積算ソフトから新規にソフトの切り替えを行いました。鉄骨積算ソフトは株式会社カルテック社のすけるTONとしました。ソフト切り替えの決め手は、リスト入力(鉄骨部材登録)と配置入力(登録部材を伏図、軸組図に配置)を経て、積算実行(入力データの演算)を行うことで出力が3Dモデルで視覚表示できることにあり、BIMに対応するための大きな期待を持てたことでした。
 

図-1 見積部門組織



 

すけるTON導入のメリット

すけるTONを採用したことで生産性を上げるメリットがありました。
 
一つ目は、通常鉄骨の積算は熟練を要するものですが、3Dモデルで表示することで、視覚的に確認ができ、しかも正確に継手、仕口、ボルト、溶接、塗装など積算数量を算出することができ、入社間もない当社の建築系見積部門の職員においても、さほどの時間を要することなく、鉄骨積算の習得が可能になりました。積算スキル習得において革新でした。
 
また二つ目は、グループ会社の海外BPO(大和事務処理中心(大連)有限公司、ダイワハウスベトナム)において、すけるTONを海外BPOでも導入することで海外BPOが入力したデータを当社にて3Dモデルの視覚で確認することでき、海外BPOの積算チェックがスムーズに行うことができ、チェック手間の大幅削減を図ることができました。
 
 

大和ハウスのBIM

大和ハウスではBIMは成長戦略の技術的基盤と捉えており、BIMの取り組みを10年前より取り組んできました。2017年にBIMを専門的に推進する部署、BIM推進室(現、BIM推進部)を立ち上げ、本格的にBIMの推進に取り組んでいます。建築系では、Autodesk Revitを使って、2020年度までに意匠設計、構造設計、設備の設計部門では、全物件BIM移行することを目標に建築系設計部門は一丸となり、取り組み進めています。取り組みとして、ソフトの検証、改善活動、標準の作成、教育・研修など、さまざまなことを行っています。また設計部門でだけでなく、生産部門(工場)、施工部門のBIMの取り組みも始めています(図-2)。
 

図-2 設計BIM計画



 

見積部門のBIM

その中で見積部門のBIMでは、意匠設計、構造設計が作成するデータと連携し、積算数量を取り出しに取り組んできました。内装の連携、RC躯体の連携、そして鉄骨の連携です。
 
鉄骨の連携は、2013年ソフト切り替え直後からすけるTONを使い、SS3など一貫構造計算ソフトより直接、インポートして積算する方法を採りました。データの受け渡しすることである程度積算の手間の削減ができました。ただこの方法は、いくつか不満な点がありました。一つ目は、あくまで構造計算データであり、図面ではないことから、細かい部材をインポート後に追加、修正が多くありました。また二つ目は、インポート後に構造芯、壁芯のズレ、高さの相違などあり、正確な数量を算出するため、すけるTONにて相応な修正作業が発生することでした。大まかに鉄骨数量を算出時は便利でしたが、細かい鉄骨数量を算出するには「連携作業」が多く発生していました。
 
新たに2016年にすけるTON for Revitがリリースされ、このソフトも当社は、即導入しました。このソフトは、SS3、SS7、BUS-6など一貫構造計算ソフトから一度、Autodesk Revitに鋼材の主材を取り込み、すけるTON for Revitにて継手、仕口を生成し、鉄骨本体モデルを完成します。その後で細かい部材の追加・修正を行い、鉄骨積算を行うことできます(図- 3)。当社ではすけるTON for RevitとすけるTONの購入数に差があることから、追加・修正はすけるTONにて作業を行っています(図-4)。このソフトにより、今までの不満点がほぼ解消されるとともにリスト入力や配置入力が省略できることが期待できるため、導入を決めました。導入をして課題となったのが、「連携作業」を誰が行うのかということでした。Autodesk Revit、すけるTON for Revitの操作をして「連携作業」が必要であり、BIM推進部を中心に運用に向けた、調整や検証を行いました。現在は、2020年4月運用に向け、社内教育のための研修を行っています(写真-1)。今後、運用が始まり大きな生産性向上があると期待しています。
 

図-3 連携

 

図-4 連携対応箇

 


写真-1 研修

 



 
 


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