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成功事例集

建設ソフトやハードウェアなどのITツールを導入して成功した事例を紹介します。

デザインに集中できるBIMツール

コミュニティー・ハウジング

Vectorworks Architect with Renderworks


会社概要 コミュニティー・ハウジング
所在地:東京都世田谷区


ホアン・オルドネズ 氏 コミュニティー・ハウジングのホアン・オルドネズ氏は、コロンビア出身の建築家。コロンビアで建築を学び、その後英国 グラズゴー大学で建築の修士号を取得する。当時から建築とコンピューターの関係性に着目し、実務にて活用してきた。BIMを設計の初期から活用し、申請図書の作成までをVectorworksで行っている。

ホアン・オルドネズ 氏 

BIMとの出会い

 グラズゴー美術学校CAADの勉強中であった1996年当時から、BIMという言葉さえなかったが、すでに3D設計の概念はあった。ただし、ツールが概念に追い付いておらず、机上の空論であった。しかし、ここ数年で状況が劇的に変わったことは言うまでもない。実は日本では2Dで設計をしたことがないのだが、周辺の状況を聞く限りでは、2Dでの設計・作図は効率的ではないように思える。2Dでの設計は「重複」が多く、「あるプロセスを踏まなければ次のプロセスに移れない」といった制限が付き物だが、BIMなら建築家を中心としたプロセスにより、効率的で、収益性の高い仕事を行うことができる。

Vectorworks Architect with RenderworksVectorworks Architect with RenderworksVectorworks Architect with Renderworks

なぜVectorworksを選んだか

 2004年から日本で活動するようになり、以前より使っていた3D/2D-CADからVectorworksに変更した。Vectorworksを選んだ理由は、「導入コスト」、「パフォーマンスの高さ」、「トレーニングが楽」、「2D/3Dの両方が可能」などからだが、「ユーザーベースの大きさ」も重要だった。ユーザーベースの大きさは、それだけ実務に即した「”ティップス”(実務的なCADスキル)」等をVectorworksのコミュニティから得ることができる。これらは、Vectorworksのスキル向上へ大きく寄与した。


Vectorworks Architect with RenderworksVectorworks Architect with Renderworks

Vectorworks Architect with RenderworksVectorworks Architect with Renderworks

BIMに移行するメリット

 現在の建築は環境性能等の要求が厳しく、建築に付随する情報も多元化しつつある。建築家は建築の専門家であるが、設備や電気、エコロジーの専門家であるかと問われれば、答えは否だろう。現代の建築では、それぞれの専門家が情報を持ち寄り、一つの建物を作り上げていくが、バラバラになった情報から必要な情報をピックアップし、統合する作業は本来の建築家の仕事ではないはずだ。今はBIMで情報を一元化してあるので、大工さんからの急な図面の要求にも、誰の手を煩わせることなく、数クリックで必要な図面はプリントアウトされ、大工さんの手へ渡る。現在において、BIMからの一番の恩恵は、エコロジー対策だろう。高断熱を要求される住宅では、断熱位置等を3Dモデルを用いて、大工さんと検討する。以前の方法(立面図や断面図を用いる方法)では、細かな部分までは詰め切れなかったが、今は納得いくまで打ち合わせをすることができる。また、日当り等も特別なプラグインを用いることなく検証することができる。年間を通して、どの壁面がどの程度日射を得られるかを事前に把握できることは、クライアントにとっても、私にとっても重要なことなのだ。


Vectorworks Architect with RenderworksVectorworks Architect with Renderworks

あらゆることが可視化される

 3Dモデルから建材の数量を拾い出し、大工さんの見積と照らし合わせると、どの程度安全率を見て建材を発注しているかが可視化される。大抵大工さんは安全側で見積を取るが、物件の規模が大きくなればなるほど、その差も大きくなる。コスト管理がシビアになれば、その差分をコントロールすることも必要だ。そして、3Dモデルをデータベースとして活用することで、大工さんが要求する建材量を短時間で提示できることのメリットは大きい。


情報の共有が生み出すもの

 先のプロジェクトでは、早い段階から設備、電気、構造、クライアント、クライアントの友達までが、3Dモデルを共有して意見を出し合った。建築家として悲しいことは、クライアントが出来上がった物件に対して喜んでいない時である。「こんなはずじゃなかった…」となる前に、意見を出し合い、議論することは建築にとって重要なプロセスだ。BIMは最小限の説明でコンセンサスを得られる道具なのだ。


良い歯医者のようでありたい

 良い歯医者と出会えれば、末永く付き合いたいと誰しも考えるように、建築家もそのようでありたい。従来の建築では、建物が完成すると、建築家との関係はそこで終了となるが、BIMで情報を一元化し、家のデータベースとして保管することで、メンテナンスの相談に乗ることも可能だし、維持管理のコストをコントロールすることもできる。今は建築家とクライアントの関係が最も希薄な時代といえる。正しい情報を保管・管理することは、クライアントとの関係を維持することができ、より強いつながりを築くことも可能と考える。


新しいVectorworksについて

 Vectorworks2012は、3Dモデリング機能がとにかく良くなっている。これは今回の新たな機能というよりも、今までの積み重ねがあってのことだと思う。「太陽光設定ツール」は、年間を通した日当たりの検討ができ、とても気に入っているし、レンダリングのチューニングもかなり良くなっている。「ストーリ」機能は、多層階のデザインをする際に、非常に重要で役に立つものだと思う。細かな改良のおかげで業務が効率化され、デザインに集中できるようになったことが何よりもうれしい。
 Vectorworksを使っていて、とても楽しく作業している。図面を描いている感覚とは違い、バーチャルの世界で建物を建てている感覚だ。従来の建築様式を踏襲するのではなく、新たなことにチャレンジできるのがBIMなのだ。



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