土木施工管理システム「デキスパート」
会社概要 平井工業株式会社
所在地:静岡県静岡市
資本金:1億円
従業員数:120名
総合建設業を営む静岡県の平井工業(株)では、今回、国土交通省の河川護岸工事で初めて情報化施工のTS出来形管理に挑戦した。当初は高さの座標管理が増えただけと考えていたが、実際は大きく異なり、3次元設計データの活用が現場を大きく変えたという。同社の漆畑氏と杉村氏に話を伺った。
技術士 漆畑課長
経営戦略にマッチした情報化施工導入のきっかけは?
情報化施工は、近いうちにやらなくてはいけないという意識を持っていました。昨年度の工事で挑戦したかったという思いもあり、今回は必須工事ではありませんでしたが、情報化施工にマッチした恰好の現場だったので挑戦しました。
会社としても技術力に直結するものに投資していかなければならない、経営戦略的に情報化施工の実績を作りたいという意識が強かったと思います。莫大な経費がかかるものは難しいですが、工事内で消化できる費用ということと、技術力を高められるということで、会社からOKが出ました。
土木部主任 杉村氏 モバイルデキスパート「LanDeco」
当初のイメージと全く違ったTS出来形 導入の効果は?
導入するまでは単に座標(高さ)が一つ増えただけと思っていました。しかし、実際に導入してサポートしていただきながら進めていくと、当初のイメージとは全く違い、「ものすごく違う!」と個人的にショックを受けたほどです。本当に素晴らしいと思いました。
情報化施工は最初に3次元の設計データを作成することから始めなければなりません。設計データを作成するための労力はありますが、それさえやってしまえばわかりやすく管理もしやすいと思います。
発注者さんとの打合せでも、平面図と断面図だけよりも3Dビューを見せることによって、簡単にイメージができますし、透明性があるので、地域住民の方にも説明しやすいですね。
TS出来形に挑戦した今回の現場説明図
丁張り、出来形管理も簡単に!実際使ってみていかかですか?
今までは丁張り作業を行う場合、事務所に戻って計算をするなどの手間がかかっていました。それが、モバイルデキスパート「LanDeco」を使えば、プリズム側でリアルタイムに設計との差が表示され、その場で出来形の確認ができるため、品質向上にも役立っています。
また、現場が大きくなると出来形管理図表の作成にトータルで2、3日はかかっていましたが、デキスパートを使えば取り込むだけなので、手間が省けて助かります。計測する時もテープを張ったりする作業も必要なく、ピピっと計っていくだけなので楽ですね。
この現場で学んだ基礎を他の現場でも生かしていけば、業務の効率化も果たせると思います。また、自分なりにいろんな応用もできると思います。特に造成工事では、3Dビューの機能などは現場のイメージがしやすく使えると思います。
今後の現場でも情報化施工が活用できる現場があったら、ぜひやってみたいですね。
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